変形性股関節症の症状緩和に有効な方法はコレ!
つつみ鍼灸整骨院の院長の松岡です。今回は変形性股関節症についてです。
変形性股関節症は近年お悩みの方も多く、日常生活での歩行・階段昇降などでの痛みや関節が固くなり可動域の制限が起こりやすい、難治性の疾患です。大腿骨の骨頭を覆う関節軟骨が摩耗し、骨頭の変形が起こります。進行性の病変で、日頃からのメンテナンスが重要になってきます。
変形性股関節症の原因は?
先天性股関節脱臼の既往のある方がとても多いです。先天性股関節脱臼は近年は減少している疾患ですが、出生時の約2%に見られるともいわれています。先天性股関節脱臼の既往がある方は、臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)といって、大腿骨の骨頭の受け皿である骨盤の臼蓋が小さくなってしまっていることが多いです。大腿骨頭は寛骨臼が覆っていますから、臼蓋が小さくなれば、当然大腿骨頭への荷重負担が大きくなります。通常歩行であっても、股関節には体重の3から4倍の負荷が股関節にかかると言われていますから、変形のある場合は尚更です。
この図は通常の股関節ですが、赤丸で囲った部分が臼蓋の屋根です。この屋根の「でっぱり」の部分が臼蓋形成不全の方は小さくなります(図は正常な股関節です)骨頭を大きく臼蓋全体で包むのか、骨頭を小さい臼蓋で包むのか。当然ですが、大きく臼蓋を包む方が大腿骨頭への負担は減少し、小さければ骨頭への負担は大きくなり、変形の加速・痛みの原因になるわけです。
症状緩和に有効な方法は?
①体重を落とす
まず、あなたが太っているのであれば、体重を減らすのは絶対条件です。股関節は上半身の重心を左右に分散させる働きがあり、そのスプリングの役目を果たしているのが、股関節周囲の筋肉です。ですので、体重を減らし、上半身の重みを軽減させることで股関節にかかる負荷は当然軽減します。また、股関節の筋肉の柔軟性は重要です。変形性股関節症の方の、股関節は拘縮といって関節が固まっていたり、筋肉自体が固く柔軟性がないことが多くあります。先ほど説明した通り、股関節は加重関節であり、上半身の重みを分散させる働きがありますから、関節をとりまいている筋肉や関節包が固く柔軟性が低下していると、股関節のスプリング機能がそもそも低下するので変形が加速し、痛みは当然強くなります。
②手術
変形が軽度であれば当然その必要はありませんが、変形性股関節症は進行性の病変ですので経過観察は必ず必要です。手術方法は変形の程度・年齢を考慮し選択されます。低侵襲の寛骨臼回転骨切り術(CPO)は従来の寛骨臼回転骨切り術(RAO)よりも身体的侵襲が少なく、比較的初期の変形性股関節症の手術に行われます。人工骨頭の置換術(BHA)は関節の変形が高度である場合に選択されます。ご自分がどのステージの変形なのか、把握しておくことは非常に重要です。もしあなたが股関節の痛みがあるのであれば、年に1回程度は整形外科の受診をし、股関節の変形の程度を把握しておくことをオススメします。
③サポーター
股関節のサポーターを利用し、股関節の負担を軽減させることは、非常に有効と思います。ですが、あくまで長距離歩行をする時や階段を多く登る時などの股関節の負担が強いられる時や痛みが強い時などに限局して利用し、常時着用は、なるべく避けた方が良いです(骨頭の変形程度・痛みの程度にもよりますが)なぜならば、サポーターは骨盤周囲の筋肉や関節をサポートするので、当然筋肉・関節の負担は軽減しますが、楽をしているので骨盤帯の筋力の低下につながるためです。あとは当然ですが、サポーターをしたからといって変形した股関節が治ることはありません。
※一般的に股関節のサポーターは販売されていないので、下のリンクに当院の楽天ショップの股関節サポーターのリンクを貼り付けておきます。
https://item.rakuten.co.jp/global-linx/compass1522453176/?s-id=rk_shop_pc_rnkInShop
③鍼灸
鍼灸は股関節の痛みの軽減、股関節の可動域改善に有効です。変形性股関節症の方は、先ほども説明の通り関節の拘縮などにより、関節の可動域が減少していることが多いので、臀部、股関節周囲の筋肉を緩めることによって、股関節のスプリング機能が改善し、日常生活動作での制限は軽減します。もしあなたが『手術をなるべく避けたい』と思っているのであれば、鍼灸は強くオススメ致します。
変形性股関節症で悩む方が少しでも痛み・症状が緩和しますように。お悩みの方は迷わずご相談くださいね。
上顆炎について
つつみ鍼灸整骨院の根本です。
今回のテーマは最近よく見かける肘の疾患「上顆炎」についてお話したいと思います。
日常生活や仕事をしてる中で「あれ、肘が痛い!?」って思う事はありませんか?
その様に訴えて来院される患者さんは少なくありません。
上顆炎ってどこの事?
まず、上腕骨の下端で外側と内側に突出した所を外側上顆、内側上顆と言います。そこは体表から触れることも出来ます。その外側上顆には前腕の伸筋群が、内側上顆には前腕の屈筋群が付着しており、その付着部の炎症が上顆炎です。
外側上顆炎(テニス肘)
中年以降によく見られ、テニス愛好家に生じやすいのでテニス肘と言われていますが、テニスをしない人でも、手をよく使う作業の人にも肘の外側に痛みが出るよく見られます。主に短橈側手根伸筋の起始部が肘の外側で障害されて生じると考えられます。
外側上顆炎は手関節の伸筋の起始部で変性をおこしたり、前腕浅層伸筋群付着部である外側上顆部の微小断裂、骨膜の炎症を起こしている状態です。
[症状]
手関節の背屈時に肘から前腕の疼痛や外側上顆付近の圧痛、熱感がある場合もあります。日常生活では、タオルを絞る動作や回内位で物を持ち上げる動作などの伸筋群が緊張する動作時に痛みが生じます。
内側上顆炎(ゴルフ肘)
テニス肘が肘の外側に痛みが生じるのに対して、ゴルフ肘は肘の内側に痛みが生じるのが特徴です。ゴルフをしている人に多く見られ、ゴルフで無理なスイングを続けたり、ダブったりするなど過度な負荷がかかり続ける事で炎症を起こし痛みが生じます。中年以降に多く、加齢による筋力の低下や柔軟性の衰えなどでも発症します。
[症状]
手関節を掌則に曲げる動作で肘から前腕内側に疼痛や内側上顆付近の圧痛を生じるのが特徴です。肘の屈曲動作や手関節を捻ったり、手を強く握ったりした時などにも痛みが生じます。
[治療]
治療としては患部の安静が原則です。
日常生活において上肢は必ず使用します。重いものを持つのを避けるなど意識をし、上肢の使用を制限して治療を行うようになります。疼痛が軽減すれば再発防止のために、ストレッチや筋力増強訓練を行っていくようになります。
ストレッチの方法
上顆炎になった時、又は予防のためのストレッチをご紹介します!
外側上顆炎の場合
痛みのある方の腕を前に伸ばし、しっかりと肘も伸ばします。
もう片方の手で手の甲を持ち、手のひら側に引きストレッチしましょう。
*指先を少し外側に向けてやるやり方もあります。
内側上顆炎の場合
外側上顆炎とは違い手のひらを上にして、しっかりと肘を伸ばします。
もう片方の手で手のひらを持ち、手の甲側に引きストレッチしましょう。
*指先を内側に少し向けるやり方もあります。
このストレッチを15秒程度2~3セット、持続的に伸ばすことをお風呂上がりや運動後などに行うと良いでしょう。
*お風呂上がりは、体が温まり、血流が促されており、筋肉が伸びやすいです。
*運動後は、筋肉が緊張状態にあり、硬くなっています。運動後の疲労を残さないように、ストレッチでゆっくりと筋肉を伸ばすようにしましょう。
ポイント…ストレッチをする際は、呼吸を止めず、しっかりと伸ばす筋肉を意識して行うことが大切です。
以上、上顆炎の事について話してきました。
上肢は、仕事や家事で毎日の様に使います。使わないで日常生活を送ることは困難です。なので安静が難しく、なかなか症状が取れないこともあります。この様な症状にお悩みの方たちのサポートをしていきたいと思いますので、何かありましたらお気軽にご相談ください。
起立性調節障害(OD)に有効なのはコレ!
つつみ鍼灸整骨院の院長の松岡です。
今回は『起立性調節障害(OD)』についてです。この病気でお悩みの方は近年少しずつ増えていて、当院を受診する小学生、中学生、高校生は、この病気のことが多いです。この病気のつらいところは、症状のつらさが他の方に伝わりにくいという点でしょうか。単なる『怠け』と捉えられやすいように思います。ある調査によると、不登校の学生の2/3にこの病気の関与があるとのことです。友達や身内にもそのつらさが分かってもらえず、不登校になり、進級や進学にも支障が出てしまい、中には残念なことに、学校を退学しなければならなくなるケースもあると聞きます。未来ある子供の無限の可能性を摘むことのないように、私たち大人はしっかりとこの病気を理解しなくてはいけないと思います。
起立性調節障害の症状は?
・朝だるくて起きることができない
・午後になると元気が出て活動しやすくなる
・めまい
・たちくらみ
・腹痛
・動悸
・頭痛
などの症状がみられます。薬物療法ではあまり効果が認められないケースが多いようです。
起立性調節障害の原因は?
この病気の原因は、『自律神経の乱れ』と言われています。自律神経は睡眠だけではなく、生殖、排尿排便、発汗、呼吸、心臓の拍動、胃腸の蠕動運動などなどの働きを調節している重要な神経で、その名の通り、自律的に働いている神経です。そもそも基本的に自分の意志と関係なく働いている神経ですので、自分の意志で働きを調整することは出来ません(呼吸は自分の意志も入りますが)睡眠中でも胃腸が働き、呼吸もして、心臓が拍動し、内臓が働き、汗をかくのは、自律神経がしっかり働いているからです。このように多岐に渡る働きをする神経だからこそ、乱れによって様々な不調症状が現れるわけです。
自律神経を整えるにはどうしたら良いのか?
鍼灸がオススメです。
鍼灸の効果は多岐に渡ります。その効果の中に『自律神経が整う効果』があります。鍼灸の自律神経に対する効果はWHO(世界保健機構)にも認められています。また、米国国立衛生研究所、または国立衛生研究所(NIH)は1997年『鍼治療に関する有効性や安全性に関し合意され、補助療法として有用、または包括的患者管理システムに含める可能性がある』としています。
自律神経の働きは前項でお伝えしたとおり内臓などの機能を司るので、鍼灸により皮膚の下にある痛覚受容器、温覚受容器が刺激されることにより、その刺激が脳に伝達されて自律神経系が整い、脳内鎮痛物質(エンケファリン・エンドルフィン・ダイノルフィン等)やセロトニンや女性ホルモン等の分泌を促進、免疫系が活性化、精神安定など様々な効果が期待できます。
起立性調節障害の場合は様々な不調症状が出ますが、繰返しの鍼灸施術により良い効果が得られるケースが多いです。
鍼灸はどうしても身体に鍼を刺すので、注射針と同じく『痛い』『怖い』イメージが強いと思います。ですが実際は注射で刺す『針』と鍼灸で使用する『鍼』の太さには違いがあり、注射針は約0.7~0.9ミリ、鍼灸の『鍼かっこは0.14~0.3ミリ程度です。
注射で使用する『針』は、身体の中に液剤を注入するために『針』の中心に穴が開いているために、特にヒアルロン酸などの粘調性のある液剤は太くなり、皮膚表面の痛点を刺激しやすくなります。ですが、鍼灸で使用する『鍼』は先が痛点を刺激しにくいよう加工がしてあり、鍼を刺す際に『鍼管:しんかん』というものを使用するのですが、この『鍼管』を使用することにより、痛覚刺激を抑制し、痛みが出にくくなります。
最後に
思春期の子供はとてもデリケートで、ちょっとした言葉で一生残る心の傷が残ってしまうこともあると思います。この病気はまだまだ認知度が低く、周囲からの理解が得られず苦しみを抱えてしまうことの無いよう、ご両親がしっかり理解し、サポートしてあげてください。私どもの院でも、この病気で悩む方々をサポートする体制は既に整っております。悩まずに是非、お電話ください。
「物忘れと認知症」の違いは?
こんにちは、つつみ鍼灸整骨院の菅野です。
4月に入り新年度になると何かと忙しい時期かと思います。やる事が多いとついつい何かが抜けてしまったり、気を付けていたつもりが忘れてしまった事はないでしょうか?
今回は往診の際にもよく聞かれる「物忘れと認知症」の違いについてお話しさせていただきます。
まず、年齢を重ねていくと誰にでも起こる物忘れについて。
例えば「どこに携帯を置いたのか?」「約束した日にちは何日だったのか?」など、人間の脳は加齢とともにその機能が老化し、記憶力、判断力、適応力などが衰えていきます。これは誰にでも起こる自然な老化現象です。
蓄積した記憶を呼び起こすのに時間はかかりますが、「携帯を置いた事」や「誰かと約束した事」は覚えています。何かのきっかけやヒントがあれば思い出すことができ、日常生活に支障がでない範囲のことが多いです。
次に、認知症による物忘れについて。
先ほどの記憶を呼び起こす能力が衰えてくるのは老化現象ですが、物事を記憶する機能自体が障害されているのが認知症です。例えば「携帯を置いた事を忘れてしまっている。」「約束した事自体を覚えていない。」など、きっかけやヒントがあっても思い出すことができない状態になります。
認知症には色々な種類があり、一番多いのがアルツハイマー型認知症です。
認知症の方の中で最も多く、全体の7割を占めています。脳の神経細胞にアミロイドβというたんぱく質がたまり、それが神経細胞を破壊し脳が委縮することで発症します。たまる原因は明確な事は分かっていませんが、遺伝や加齢が影響すると言われています。初期症状は通常の物忘れ、次に行動自体の物忘れ。さらに進行すると性格の変化・失禁・徘徊など日常生活に影響が出てきます。現在日本における認知症の方は65歳以上の場合は5人に1人と言われています。
※18~64歳までに発症した場合は若年性認知症と分類されます。
実は身近で、原因不明なものも多く、いつ発症するか分からない認知症ですが、
ではどのように予防していけばいいのでしょうか?
・運動習慣を持つ…散歩など外に出る機会を増やす・運動不足解消・家ではない非日常の刺激を受ける。
・対人接触の機会を増やす…人との会話は脳と口を動かす運動・電話でも可。
・持病、生活習慣病の予防と治療…体調不良をきっかけに発症するケースが多い。
・睡眠をきちんととる…起床後は2時間以内に太陽の光を浴びる。
・栄養バランスの良い食事…認知症にいい食べ物(大豆製品・緑黄色野菜・海藻類・果物・芋類・魚等)を積極的に摂取する。
・知的行動の習慣…文章の読み書き・趣味の時間を作る等
どの行動も心身ともに健康な身体作りが重要ということです。
そして、現在は頭を使う「脳トレ」が体操や問題集など色々な形で出ています。
などなど・しりとり・回文・計算問題・漢字クイズ・ぬりえ・点つなぎ・間違え探し・
指折り運動・足踏み運動・後出しじゃんけん等。
よく老人ホームやデイサービスなどレクレーションの一環として使われています。
脳を活発に働きかける事が重要ですが、それには脳の血流をよくさせる事も大切です。
そこで、当院でも行っている脳の血流改善のツボをご紹介いたします。
・百会…頭頂部のほぼ中央にある少しくぼんでいるツボ。脳内血流を良くし、頭をスッキリさせる。
・四神聡…百会から前後左右に親指幅分にあるツボ。集中力を高め、脳活性化につながります。
・風府…後頭部の中央の生え際から親指分上のツボ。「脳の玄関」と呼ばれる頭の症状を取るのに有効です。
・神門…手の平側で手首の小指寄りの端にある凹みにあるツボ。精神を安定させ、不眠解消や物忘れにも効果があります。
手の届く範囲でツボを意識しながら、マッサージを行ってみてください。
他にも当院では物忘れ・認知症の方へオススメのサプリメントも置いております。
ご自身で物忘れに不安のある方、ご家族に認知症の診断を受けた方、
どうぞお気軽にご相談ください。
東洋的『春』の過ごし方
つつみ鍼灸整骨院の真船です。
あっという間に桜の季節到来ですね🌸
自然界では冬の間じっとため込まれていた息吹が春の訪れによってどんどん芽吹きはじめますね🍃
東洋医学の考えでも自然界のうつり変わりと人体には同じような変化がおこると考えられています。
陰陽で例えると、冬=陰だとすると春は『陽』が徐々に強まります。
これを人体の変化に置き換えるなら、体内エネルギー(陽)が上昇するイメージです。
🌸春だから何か新しいことを始めてみようかな(^^)
🌸暖かくなってきたし体を動かしたくなってきた!(^^)
などと行動しはじめるのも、陽の気が強まるからだったりします。
また東洋医学では、春は『肝』と深い関わりがあり、血液の貯蔵・分配・解毒などの働きのほかにも、目や筋肉、情緒コントロール機能などにも関連します。
春と同様に『肝』の気も上昇する性質をもっているため、春の陽気に刺激されて肝気がのぼりすぎると、頭痛やイライラ・不眠・情緒不安定・血圧上昇などの症状が現れやすくなります。
この時期悩まされている方も多い花粉症の症状の中でも、目の充血・かゆみ・鼻詰まり・喉の炎症などは「血」が停滞することで起きる症状であり、「肝」の乱れに由来するものとされています。
他にも、『肝』はホルモンバランスとも関係が深いのでこの時期、女性疾患の不調(生理痛や生理不順など)が起こりやすい季節でもあるのです😖💦
【肝を補う=血流改善】
それだけでも体の不調は随分と楽になりますよ!
暖かくなるこの時期の天気の移り変わり、寒暖差、新生活などの大きな環境の変化は肝を痛めやすく、良くも悪くも体にストレスを与え自律神経を乱します😵
そんな時におすすめのツボをいくつか紹介します!!
①太衝(たいしょう)
【足の甲、親指と人差し指の間を指先から足首方向へ触っていって骨にあたる所】
⚪️『肝』に関わる代表ツボです。足背動脈の走行部にあり冷え症状・血流改善にも有効です。
②合谷(ごうこく)
【手の親指と人差し指の間にあり、人差し指の中手骨中央部】
⚪️最強ツボ四天王のひとつ!顔や頭に関わる症状(頭痛・目の疲れなど)から肩こりなどにも有効な万能ツボです!
③百会(ひゃくえ)
【頭頂部中央、額の髪の生え際からえりあしまでの長さの中点から少し前方】
こちらもツボ四天王のひとつ!頭に上りすぎた血流を速やかに散らしてくれるため、頭痛やモヤモヤする感じがある時に刺激するとスッと軽くなります!
また、たくさんあるツボの流れが交わる所でもあるので総じて自律神経を整えるのにとても有効です!
④足三里(あしさんり)
【すねの上部、正中より少し右側にあり腓骨と脛骨の間を指で優しく撫でおろすとへこみがある所】
これまたツボ四天王のひとつ!
足の疲れやむくみをはじめ、胃腸の働きを整えてくれるので春先の気だるさや血流にも有効です。
⑤蠡溝(れいこう)
【すねの下部、脛骨(すねの骨)内側を内くるぶし側から優しく撫であげるとへこみがある所】
肝に関わるツボで、特に感情コントロールに有効です。やけにイライラする!という時に刺激すると不思議と落ち着いてくるかも・・!
おまけ
最後に、花より団子な方へ!!
ポカポカ陽気でお花見と題して食が乱れがちになるこの時期💦
暴飲暴食は肝をダイレクトに痛める原因になってしまうので要注意!⚠️
体質を改善していくためにもこの時期に意識的に取りいれたい食材としては、
レモン・黒酢・いちごなど酸味がある食べ物や、タケノコ・さば・レバー・ほうれん草・あさり・はまぐりなど、、
どれも肝の働きを調節してくれる作用がある食物なので意識的にとるようにすると良いでしょう!
新しいことを始めたくなる春🌸
ぜひ体に良いこと始めてみませんか?ご予約お待ちしております!
五十肩に有効なツボ
つつみ鍼灸整骨院の根本です。4月になり少しずつ暖かくなってきましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
まだ寒い日もありますので体調にはお気を付けて生活して下さいね。
さて、肩関節の痛みで来院される患者様(ご年配の方)は「五十肩が…」や「整形外科で五十肩と言われて」と言って来院される方が多いです。
そこで今回は五十肩をテーマに症状や運動をいくつかお話したいと思います。
五十肩
40歳以後に頻発し、加齢や過労による肩関節構成体の変性を基板にして発生する、原因がはっきりしない肩関節の疼痛と運動制限をきたす疾患を言います。
五十肩というのは疾患名ではなく、腱板損傷、肩峰下滑液包炎、上腕二頭筋長頭腱炎など、これらを除外した誘因のない肩関節の痛みを伴った運動障害を言います。
40歳代以後であること、明らかな原因なく発症していること、疼痛と運動障害があることが五十肩の条件であるが、他の疾患との鑑別が必要であり、原因が明らでないことから糖尿病、心臓疾患、腫瘍との鑑別も必要です。
五十肩は全人口の2~5%が罹患し、女性に若干多く見られる傾向があります。
とくに非利き手にやや多い傾向があり、両肩関節同時に発症するケースはほとんど見られません。ですが、稀に両肩性に発症する事があります。また糖尿病や肺結核の患者に多く発症するというデータもあります。
[症状及び特徴]
・40歳以後(とくに50~60歳代に多い)
・結髪(髪を結う)動作、結帯(帯を結ぶ)動作で痛み
・夜間痛
・肩の変形なし
・筋萎縮なし(または軽度)
・腫脹、局所の熱感なし
などです。
3つの病期
五十肩は3つの病期「炎症期」「拘縮期」「回復期」をたどるのが一般的な経過です。
原則的に良くはなりますが、発症から治癒までには平均1年半かかる事もあります。
○炎症期
疼痛がもっとも強い時期で、痛みが上腕にも放散することもあります。痛みは昼夜関わらず持続し、夜間痛のため睡眠が障害されてしまう事が多いです。日常生活が困難になる事もあります。炎症期は無理に動かさず、運動を制限し、肩の保温を図ることが大切です。
○拘縮期
拘縮が完成する時期の事で、あらゆる方向への運動制限が生じます。また可動域が減少し、可動域内で日常生活を送ることになり、色々と不便になります。痛みは炎症期に比べると軽減しますが、寝返りによる痛みで目が覚めてしまう事もあります。 拘縮期は温めたりすると症状が緩和する事が多く、ホットパックや赤外線などの温熱療法を行います。また、可動域に応じたストレッチやゴッドマン体操も行います。
○回復期
拘縮が次第に寛解する時期の事で、日常生活の工夫や保温してる間に徐々に動きが改善され、夜間痛も改善されてくる時期です。回復期では徐々に自動運動域を増やしながら、ストレッチなどを継続していきます。
五十肩に対する運動
五十肩の回復につながる、家庭で容易に出来る運動を紹介していきます。
○コッドマン体操
身体を前かがみにして、痛い方の腕の力を抜きます。次に体幹を揺り動かして腕を前後、左右、円を描くようにして動かします。
この時、手に1kgくらいの重りを持つのも良いでしょう。
○壁伝い
壁に向かい正面もしくは横向きに立ちます。次に痛みのある腕の掌を壁につけ、少しずつ壁を伝って上げていきます。
最初は無理のないように上げていき、徐々に可動域を広げましょう。
これらの運動は肩関節を良く温めてから行うと効果的です
5~10回を1セットとし、1日2~3セット行うのが良いでしょう。
五十肩に効果的なツボ
次にツボの紹介をいくつかしていきます。
○中府
鎖骨の外側の下のくぼみから指2本分下にあります。
→五十肩の特効ツボと言われています。
○陽池
手の甲側の手関節のくぼみにあります。
→肩と腕の血行を改善するツボです。
○臂臑
三角筋の前縁で少し下がった所にあります。
→肩の痛み、腕の痛み、眼科疾患などに有効。
各ツボを軽く、気持ちいいくらいで押すのが良いでしょう。
以上、五十肩について話してきましたが、肩関節の痛みは五十肩だけではありません。
痛みでお悩みの場合はお気軽にご相談ください。
皆さんのサポートになれるよう努めていきます。
美容鍼灸の効果は?
こんにちは つつみ鍼灸整骨院の飯村です。
今回は美容鍼について投稿していきます。
美容鍼は古代中国の王朝時代から効果を知られていて、美容効果を求めて王妃が受けていたという記録が書物に残されています。
最近になり美容鍼が注目を浴びたのは海外セレブやハリウッドスターが美容法として取り入れ始めてから注目度がグーっと高まり現在では各国で施術が行われるほどになっています。
では、実際に美容鍼がどのような効果があるのかをお伝えしていきます。
美容鍼には大きく分けて3つの効果が言われています。
① リフトアップ効果
② 血流改善効果
③ 筋肉に対する効果
①リフトアップ効果について
鍼を打つことにより肌の第2層である真皮層に目に見えない微小な傷を与えます。
ヒトの身体には創傷治癒機能が備わっていますのでこの傷を修復していきます。
傷の修復の過程で真皮層細胞が活性化して、そこに存在するコラーゲン繊維やエラスチン繊維、ヒアルロン酸が生成促進されて結果的に肌のハリや弾力がアップしてリフトアップに繋がります。
リフトアップをすることで額のしわや目尻のしわ、黒クマ、ゴルゴライン、マリオネットライン、ほうれい線にアプローチが出来て、効果が期待できます。
②血流改善効果について
鍼を刺入して留める事により鍼周囲に血流が集まる反応が起こる事、また軸索反射という反応が体内で起こることで皮膚の血流が上がります。
ですので肌の血色やトーンアップ、細胞への酸素や栄養分の行き届きがよくなったり、ターンオーバーを促進、正常化してくれたり、肌荒れやニキビの修復を早めてくれる効果が期待できます。
③筋肉に対する効果について
鍼を打つことで自律神経に作用して副交感神経の働きが優位になり筋肉の緊張が緩みます。また筋肉に直接鍼が入ることで筋肉の血流量が増加して栄養酸素が送られます。
その結果正常な収縮、弛緩が可能になります。
当院では電気刺激をすることで筋肉の収縮弛緩に対してよりアプローチをしております。
眉間のしわ、かみしめなどの力の入るクセに対して緩ませることで効果が期待できます。
当院の美容鍼は全身のバランスも考えて行いますのでお顔だけでなく手足体幹周りのツボも用いて施術を行いアンバランスにならない様に施術をしていきます。
その人その人に合わせてツボを決めることでより肌に良い影響をもたらしていきます。
効果の持続に関してですが初めて施術される方の効果の持続期間(リフトアップの持続、化粧水の浸透力、化粧乗りの良さ)は平均して3~4日と言われています。長持ちする方で1週間となっていて、施術を繰り返すことで細胞の活性化が起こり長持ちするようになってきます。
効果の持続が確認できてくると10日、2週間、3週間、1か月と間隔をあけていきます。状態を確認しながらその方に合わせたペースを確認していきます。
効果の持続をさせるうえでは生活習慣の見直しとセルフケアが大切です!
しっかりとした睡眠、栄養バランスの摂れた食事を心がけましょう。
(睡眠食事に関しての詳しい話は次回以降にしていきます。)
今回はお家でのセルフケアで簡単にできるツボ押しを3つ説明していきます。
① 陽白(ようはく)
場所:瞳孔線上 眉の中央から親指1つ分上方にあるくぼみ
目的:リフトアップ(目元のたるみ、重さ)
② 太陽(たいよう)
場所:目尻と眉尻の延長線上で交わるところのくぼみ
目的:眼精疲労
③ 巨膠(こりょう)
場所:瞳孔線上を下降していき、頬骨が触れなくなるところのくぼみ
目的:リフトアップ(頬のたるみ、ほうれい線)
まずは1日10回から心地よいくらいの圧で取り組みましょう!
日々コツコツ繰り返していくことで-10歳肌も可能になります!!
試してみましょう!
美容鍼を試したい方、ご質問、ご不明な点がある方はご連絡お待ちしております。
メニエール病にオススメはコレ!
つつみ鍼灸整骨院の院長松岡です。
今回はメニエール病についてです。
メニエール病の患者様は近年増加傾向で、30代から50代の男女に多く見られます。めまい等を伴うため日常生活に支障を非常に来たし、当院にも、とても多くの患者様が御来院されております。メニエール病は内耳のリンパ水腫による循環不全という説が有力とされていますので、内耳周囲の血液の循環をよくするということが、症状改善にとって、とても重要になってきます。解剖学的には、内耳は聴覚を司る「蝸牛」と、平衡感覚を司る「前庭」や「半規管」からなり、この中はリンパ液でみたされています。内耳には外リンパと内リンパで満たされていますが、内リンパの増えすぎた状態を内リンパ水腫といいます。
メニエール病の症状は?
メニエール病は、耳鳴り、難聴、回転性めまい、耳閉感が主症状で、自然治癒もありますが、完治まで数ヶ月を要することも多く、難治も多く見られます。メニエール病は内リンパ水腫による内圧上昇によって感覚細胞を乗せて振動する蝸牛基底板の動きを全体的に悪くするので、低音型の内耳性難聴になります。耳鳴や耳閉感として現れることも多いですが、内リンパ圧の正常化によって回復します。
・メニエール病を発症する方の共通点は?
メニエール病の患者様には水分代謝障害が起こっていることが多いといわれています。実際に血中の抗利尿ホルモン(ADH)の高い例が多く、耳周囲の血流の改善もそうですが、抗利尿ホルモンを抑制することが鍵になります。また、原因と言われる「内リンパ液の産生・吸収」には自律神経が大きく関与していると言われており、自律神経の乱れも整えることもメニエール病の症状の緩和には必須です。
・そもそも自律神経とは?
自律神経は呼吸や排泄、睡眠、発汗、生殖、消化吸収など、自分の無意識下で働いている神経で、交感神経と副交感神経にわけられます。この交感神経と副交感神経が自律的に身体機能を調節することによって、生命が維持されます。睡眠中に呼吸や消化、心臓の拍動が止まらないのも、自律神経がそれら内臓の機能の調節を勝手におこなってくれているからです。
しかし、多岐に渡る身体の機能を調節する神経ですので、ストレスや睡眠不足などが原因で自律神経に乱れが生じると、様々な不調症状がでます。メニエール病もその一つと言われています。鍼灸のその効果は、WHO(世界保健機構)でもしっかりと認められており、WHOが認める鍼灸適応疾患の中に当然メニエール病も入っています。鍼灸は自律神経、ホルモンバランスの乱れ等に作用し、副作用の無い安心・安全な施術方法と言えます。
・鍼灸ではどのようなことをおこなっていくのか?
メニエール病の症状の軽減のためには、自律神経の働きを正常にしていくのが重要ですので、鍼灸の施術は最も適した施術方法であると考言えます。自律神経を整えるツボは全身に分布していますので、耳周囲だけの施術ということではありません。全身には経絡というツボとツボを結ぶ線路のようなものが何本も流れています。病気や身体の不調がある場合、それに反応して経絡も乱れが起こりますので、その流れを整えます。目の周囲のツボや身体の水分のバランスを整えるツボの調整も必要です。それらの効果のあるツボを使用することにより、自律神経が整うことはもちろんですが、耳周囲、目周囲の血液の循環も増加しますので、反応の良い方は施術の最中に、めまい、耳鳴り症状の減弱を体感される方もいらっしゃいます。
当院の鍼灸治療は、自律神経の専用の測定機(ノイロシステムビジョン)を用いて、自律神経の状態を確認して上での鍼灸の施術になります。測定の際も全く痛みもなく、自分のお体の状態が把握できるので、皆様納得していただけていると思います。
施術に関し不安な点や、質問などございましたら遠慮なく電話やメールなどで連絡ください。この病気で悩まれる方が一日でも早く、苦痛から解放されますように願っております。
「むくみ」に有効なツボはココ!
こんにちは、つつみ鍼灸整骨院の菅野です。
私は訪問で鍼灸治療を主にさせていただいています。そこでよく聞くお悩みの「むくみ」について、今回お話しさせていただきます。
むくみとは皮膚の下にある皮下組織に余分な水分が溜まる状態のことです。
手足や顔が腫れぼったい、重い・違和感があるなど、みなさんも感じた事がある身近な症状なのではないでしょうか?
人間の身体は約60%が水分で構成されています。その内の3分の2は「細胞内液」という細胞の中に含まれる水分で、残りは「細胞外液」という血液に含まれる水分や細胞と細胞の間を満たしている水分です。これらの水分は、細胞に栄養を送ったり、老廃物を除去する役割をしています。細胞や血管の中を行き来して体内の水分のバランスを保っていてくれています。
しかし、このバランスが崩れて、細胞と細胞の間に水が溜まり、異常に増加した状態を「むくみ」、または「浮腫」と言います。
原因について
一過性のもの(一時的にむくむ血流障害・新陳代謝の低下によるもの)
・長時間同じ体勢でいる
・ストレス、過労、睡眠不足
・塩分の取りすぎ
・運動不足による筋力低下
・アルコールの取りすぎ
・加齢
・過度なダイエット
・冷え
・女性ホルモンの変動…など
※女性は男性より筋肉量が少ないため、心臓に向かって血液を押し戻す働きが弱い傾向があります。そして、生理や妊娠などのホルモン影響でむくみが出やすくなります。
慢性的なもの(数日間むくみ出る疾患によって出るもの)
・心臓、肝臓、腎臓の障害
・低栄養
・甲状腺機能低下症
・リンパ浮腫
・下肢静脈瘤
・アレルギー、膠原病等の自己免疫疾患
・エコノミークラス症候群
・現在服用している薬の副作用…など
実は色んな要因があります!心当たりはありましたでしょうか?ご自身のむくみの場所や程度、期間なども原因のヒントになりますので、よくチェックしてみましょう。
解消法・予防法について
長期間続き異常なむくみが出る場合の疾患が原因の場合は、かかりつけのお医者さんに相談してみましょう。現在たくさんの薬を服用している方も、心配な時は一度お話してみてください。
生活習慣や体質でなりやすい方の場合
・長時間同じ姿勢を取らない
…座る姿勢が多い時は1度立ち、立つ姿勢が多い時は膝の屈伸運動。
・運動
…ストレッチやエクササイズで、筋肉を動かし、体液の停滞を解消。
激しい運動ができない方は足首を回したり、足踏み運動を行ってみましょう。
・入浴
…湯船にしっかり浸かり身体を温め血流促進。入りづらい方は足湯でも効果あり。
・食事
…塩分を控える(過剰摂取は体内の水分と塩分のバランスを崩してしまうため)
カリウムを摂取する(余分な水分を排出してくれる。海藻やフルーツなど)
ビタミンを取る(ビタミンB₁、B²、B₆、肉・魚介類など)
アルコールは取りすぎない(利尿作用による脱水)
過度なダイエットはしない(摂食障害での栄養不足)
・生理前の症状改善
…水分の排出を促すサプリメントや漢方薬など
・体を冷やさない
…クーラーのききすぎた場所では膝かけや上着をかけて調節
・弾性ストッキングやソックスを着用する
…ふくらはぎや足首を圧迫して血液やリンパ液を戻りやすくしてくれる
・体を締め付ける衣服はさける
…きつすぎる下着を着けると血行を妨げる
・マッサージをする
…リンパの流れをよくするため、むくみやすい場所を心臓から遠い部分から近い部分に向かって、関節まわりに流すように行ってみましょう
日常生活で少し意識して取り入れてみてください
ここで私たちもよく使うむくみに効くツボを紹介致します。
水分(すいぶん)
おへそから指1本分上にあるツボ
→全身にむくみが出やすい方はオススメです
三陰交(さんいんこう)
内くるぶしから指4本分上にあるツボ 骨の際にある、押すと痛い場所。
→足のむくみや婦人科系などにも効くツボです
湧泉(ゆうせん)
足裏のつま先から1/3にある、足の指を曲げた時に中央の凹んだ部分にあるツボ
→血行・冷えの改善、疲労回復、不眠にも効果あります。
足三里(あしさんり)
膝下に向かって指4本分下がった、すねの外側にあるツボ
→免疫力を高め、内臓の動きを活発化させ、身体に溜まった老廃物の排出を促してくれる
どこも手の届く場所だと思います。もし足裏の湧泉のツボが触りにくい場合はゴルフボールなどで手を使わずにツボ刺激が行えますので、ぜひやってみてください。
今回は身近なむくみについてお話しましたが、原因や要因もさまざまなので、当院にお越しの際は気軽にご相談ください。歩くのに大変な方は往診もさせていただきます。今回紹介したツボだけでなくお悩みに合わせて施術致します。運動や日常生活の注意点、当院でも取扱っているソックスやサポーターなども説明させていただきます。
皆様にとってより良い日常生活が送れるよう努めてまいります。
尿トラブルについて
こんにちは!つつみ鍼灸整骨院の飯村です。
今回は「尿トラブル」について投稿していきたいと思います。
最近診療をする中で尿トラブルを訴える患者さんが多かったので、親戚や近しい間柄の方の力になれる様にと想い今回の投稿に至りました!
まず、初めに尿トラブルと言った際にどんな状態が思い浮かぶでしょうか!?
一般的な会話でも上がってくるのが頻尿や尿漏れではないかと思います。実際にはどのようなトラブルがあるのかみていきましょう!!
頻尿、尿漏れ(尿失禁)の他に夜間頻尿や尿意切迫、排尿困難、尿閉などがあります。
ここでこれらを症状別に2つに分けていくと次のように分けられます。
①畜尿症状(尿を溜めておくことが困難)
頻尿、夜間頻尿、尿意切迫、尿失禁
1回あたりの排尿量が少なくて回数が多い方は畜尿機能に問題がある可能性があります。
②排出症状(尿を出すのが困難)
排尿困難、尿閉
1度の排尿で出切らず残尿感がある。残尿感により再びトイレに行く方は排出機能に問題がある可能性があります。
続いて今出てきた6つの症状が具体的にどのようなものなのかを確認していきましょう。
・頻尿
「尿が近い、尿の回数が多い」症状で1日の排尿回数が8回以上の場合をいいます。
必ずしも頻尿が病気というわけではなく、頻尿により生活の質に大きくかかわる際に問題となります。
・夜間頻尿
夜間にトイレに1回以上起きてしまうことをいいます。2回以上起きてしまう場合生活の質が落ちてくることから治療、施術の対象になってきます。
・尿意切迫
突然訪れる強い尿意。ひどい場合トイレが気になり外出が困難になる場合もあります。
・尿失禁
自分の意志とは関係なく尿が漏れてしまうこと。失禁のパターンにより腹圧性 切迫性 溢流性 機能性に分けられます。
・排尿困難
排尿に際して痛みや不快感を伴うものを言います。
・尿閉
尿は産生できる状態であるが膀胱内に溜めた尿を排泄できないものを言います。
次にどのような病態や習慣だと症状が現れるのかを見ていきましょう。
・過活動膀胱や膀胱炎、前立腺肥大症、 尿道狭窄、尿道炎、 前立腺がん等の疾患
・腎疾患、心疾患、脳梗塞、脳出血等の内臓の問題
・腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症等の神経障害によるもの(神経因性)
・心理的な要因
・産後、閉経後など婦人科系の問題
・性感染症等の種々の感染症
・糖尿病、 高血圧等の生活習慣病(非神経因性)
ここで余談ではありますが「メタボリックドミノ」という言葉をご存じでしょうか?
初めて聞く方もいるかと思います。図をご覧ください。
大きな病気は肥満や生活習慣から来ることが見られます。尿トラブルにも繋がってくることなので合わせて注意していきましょう!!
上記を見て頂いてご自身または親戚の方、知人の方がどのような症状、状態で悩んでいるのかを知って頂くことで対処方法を考えられるのではないかと考えます。
~対処方法~
〇生活習慣の見直し
①1日の排尿量に対して水分摂取量が適切な量であるか。
水分摂取量の目安は1日あたり約1ℓ~1.5ℓ程度とされていて、通常排尿量は成人で約1ℓ~1.5ℓ程度 このバランスが大切です!!崩れているようなら見直しが必要です。水分摂取量も関係しますが薬による影響で頻尿になるケースもあります。
②「利尿作用が強い飲食物の抑制」
成分としてはカフェインやカリウムを多く含む飲食物の過剰摂取に注意すること。
すいか きゅうりなど瓜類、大豆 黒豆 納豆など豆類、梨.柿.キウイフルーツ.バナナなどの果物または柑橘系のフレッシュジュース、アボカドやキノコ類、ほうれん草、ニラなどの野菜、コーヒー、紅茶、緑茶などカフェインが入っているもの。
普段どんなものを食べているのかをこの際に見直してみましょう!思わぬ発見があるかもしれません!!
③寝る前にトイレに行き膀胱の中を空に近づける。
出来る限り膀胱の中を空にした状態で就寝したいので排泄しやすくなる方法をとります。
排尿の際前傾姿勢になり腹部や内ももをさする、もしくは軽く圧迫をかけることで刺激が入り排尿が行なわれやすくなります。
膀胱内を空にしようとしすぎて決して力みすぎないように注意しましょう。
〇セルフケア
・ツボセルフケア 指圧やお灸、鍼シール等
三陰交(さんいんこう) 後脛骨神経の刺激 位置:内くるぶしから指4本分上がったところ。
頻尿、尿意切迫を訴える女性52例に対して鍼治療を行なった研究で85%の症状改善が得られたツボ。最大膀胱容量の増大も報告されています。
中髎(ちゅうりょう) 仙骨排尿中枢の刺激 位置:骨盤後面 尾骨基部と上後腸骨棘を結んだ中央
過活動膀胱に対する研究にて最大膀胱容量の増加及び残尿感、切迫性尿失禁の低下が見られた報告がされています。
・運動療法 (骨盤底筋体操)
お尻の穴を閉めたり緩めたりを繰り返す。速く行なって力の入りを鍛えたり、ゆっくり行なって持久力を高めましょう。
ながら体操で構わないので何かをしながら1日に何度も繰り返し行ないましょう。
・膀胱訓練 我慢排尿
無理のない範囲でトイレに行くのを我慢してみましょう。15~60分単位での排尿間隔の延長を図りましょう。最終的に2~3時間の間隔の延長するように取り組むようにしていきます。
初期尿意について
膀胱内に100~150CC溜まった際に起こり排尿意志に繋がります。そこから場合によっては我慢しますが最大に溜めることができても300~400CCとされていてそこが最大尿意となっています。最大尿意までいくと尿失禁の恐れがありますので我慢する際には注意が必要です。
膀胱に意識が行き過ぎる方は心理的に頻尿になりがちですので何か集中して取り組むことを見つけて膀胱に意識が行き過ぎないように工夫しましょう!!そして適度に膀胱訓練を行ないましょう。
女性は身体の構造的に膀胱~尿道が短く出来ている為男性と比べてトイレに近い傾向があることを理解しておきましょう!!
切迫性あるいは混合性尿失禁の自覚症状評価では膀胱訓練により73%~90%の改善率があると報告されています。
・排尿日記をつける
排尿時間と量を記載して日記にすることが大切です。昼間、夜間に差があるのか確認する事が出来ますので頻尿なのか夜間頻尿なのか
を確認できます。また、トイレの間隔を測ることもできます。排尿日記をつけることだけで12%~16%の方の症状改善率が期待できると報告されています。
いかがでしたでしょうか??
まずは現在の状態を理解したうえで出来ることを見つけて頂いて、コツコツと取り組んでいくことでお悩みの解決へと繋がっていきます。
尿トラブルで悩む方が1人でも改善に向かい快適な生活ができるようにサポートしていきたいと考えております。
何か分からないこと心配事がございましたら気軽にご相談ください。
つつみ鍼灸整骨院 鍼灸師 柔道整復師 飯村将