五十肩に有効なツボ
つつみ鍼灸整骨院の根本です。4月になり少しずつ暖かくなってきましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
まだ寒い日もありますので体調にはお気を付けて生活して下さいね。
さて、肩関節の痛みで来院される患者様(ご年配の方)は「五十肩が…」や「整形外科で五十肩と言われて」と言って来院される方が多いです。
そこで今回は五十肩をテーマに症状や運動をいくつかお話したいと思います。
五十肩
40歳以後に頻発し、加齢や過労による肩関節構成体の変性を基板にして発生する、原因がはっきりしない肩関節の疼痛と運動制限をきたす疾患を言います。
五十肩というのは疾患名ではなく、腱板損傷、肩峰下滑液包炎、上腕二頭筋長頭腱炎など、これらを除外した誘因のない肩関節の痛みを伴った運動障害を言います。
40歳代以後であること、明らかな原因なく発症していること、疼痛と運動障害があることが五十肩の条件であるが、他の疾患との鑑別が必要であり、原因が明らでないことから糖尿病、心臓疾患、腫瘍との鑑別も必要です。
五十肩は全人口の2~5%が罹患し、女性に若干多く見られる傾向があります。
とくに非利き手にやや多い傾向があり、両肩関節同時に発症するケースはほとんど見られません。ですが、稀に両肩性に発症する事があります。また糖尿病や肺結核の患者に多く発症するというデータもあります。
[症状及び特徴]
・40歳以後(とくに50~60歳代に多い)
・結髪(髪を結う)動作、結帯(帯を結ぶ)動作で痛み
・夜間痛
・肩の変形なし
・筋萎縮なし(または軽度)
・腫脹、局所の熱感なし
などです。
3つの病期
五十肩は3つの病期「炎症期」「拘縮期」「回復期」をたどるのが一般的な経過です。
原則的に良くはなりますが、発症から治癒までには平均1年半かかる事もあります。
○炎症期
疼痛がもっとも強い時期で、痛みが上腕にも放散することもあります。痛みは昼夜関わらず持続し、夜間痛のため睡眠が障害されてしまう事が多いです。日常生活が困難になる事もあります。炎症期は無理に動かさず、運動を制限し、肩の保温を図ることが大切です。
○拘縮期
拘縮が完成する時期の事で、あらゆる方向への運動制限が生じます。また可動域が減少し、可動域内で日常生活を送ることになり、色々と不便になります。痛みは炎症期に比べると軽減しますが、寝返りによる痛みで目が覚めてしまう事もあります。 拘縮期は温めたりすると症状が緩和する事が多く、ホットパックや赤外線などの温熱療法を行います。また、可動域に応じたストレッチやゴッドマン体操も行います。
○回復期
拘縮が次第に寛解する時期の事で、日常生活の工夫や保温してる間に徐々に動きが改善され、夜間痛も改善されてくる時期です。回復期では徐々に自動運動域を増やしながら、ストレッチなどを継続していきます。
五十肩に対する運動
五十肩の回復につながる、家庭で容易に出来る運動を紹介していきます。
○コッドマン体操
身体を前かがみにして、痛い方の腕の力を抜きます。次に体幹を揺り動かして腕を前後、左右、円を描くようにして動かします。
この時、手に1kgくらいの重りを持つのも良いでしょう。
○壁伝い
壁に向かい正面もしくは横向きに立ちます。次に痛みのある腕の掌を壁につけ、少しずつ壁を伝って上げていきます。
最初は無理のないように上げていき、徐々に可動域を広げましょう。
これらの運動は肩関節を良く温めてから行うと効果的です
5~10回を1セットとし、1日2~3セット行うのが良いでしょう。
五十肩に効果的なツボ
次にツボの紹介をいくつかしていきます。
○中府
鎖骨の外側の下のくぼみから指2本分下にあります。
→五十肩の特効ツボと言われています。
○陽池
手の甲側の手関節のくぼみにあります。
→肩と腕の血行を改善するツボです。
○臂臑
三角筋の前縁で少し下がった所にあります。
→肩の痛み、腕の痛み、眼科疾患などに有効。
各ツボを軽く、気持ちいいくらいで押すのが良いでしょう。
以上、五十肩について話してきましたが、肩関節の痛みは五十肩だけではありません。
痛みでお悩みの場合はお気軽にご相談ください。
皆さんのサポートになれるよう努めていきます。