こんにちは。つつみ鍼灸整骨院の院長 松岡です。
ご覧になっていただきありがとうございます。
今回は鍼の抗炎症作用についてです。
2014年3月に「Nature Medicine誌」に
『Dopamine mediates vagal moduration of
the immune system by electroacupuncture
(鍼通電療法によってドーパミンが免疫系の迷走神経調節
を引き起こす)
という論文が発表されました。
ちょっと専門的な話になってしまうのですが、
敗血症モデルのマウスに対し、
足三里という足のツボを鍼通電刺激をしたところ、
坐骨神経に刺激された刺激が上向し、
迷走神経に影響を与え、
サイトカインの減少(抗炎症作用)をもたらす
ことがわかったとのことです。
この機序には副腎からのカテコールアミン
(特にドーパミン)が大きくかかわり、
大脳基底核のドーパミン受容体を
ターゲットにし全身性の炎症を抑制
するそうです。
敗血症モデルのマウスも、鍼刺激をした
ものは全身性の炎症が抑制され50%生存し、
鍼をしなかったモデルのマウスは
二日目までに全匹亡くなってしまったそうです。
すごいですね。
さらに、京都府医大在宅チームの建部氏、履正社医療専門学校の樋川氏は
このことは全身性の多発性硬化症、アルツハイマー病や
パーキンソン病といった難治性疾患にも期待ができると
しています。
鍼灸の可能性がさらに高まります!