つつみ鍼灸整骨院の院長の松岡です。
ご覧になっていただきありがとうございます。
今回はムチウチ治療についてです。
交通事故は平成27年で約53万件発生し、
毎年多くの方が負傷されています。
その事故による負傷症状の1つとして、
ムチウチはとても多く、
最初の治療がとても肝心と言われています。
- 事故後はまずどうしたら良いか?
まずは大きな症状が無くても、
念のため病院に行き、
検査を受けましょう。
事故直後は興奮状態にあり、
自律神経も乱れ、
症状が現れないケースも多くあります。
事故直後には大丈夫であっても、
1週間程度は経過観察が必要です。
必ず病院に行き、
つらい症状をしっかりと訴え、
診断書を記入してもらいましょう。
- ムチウチの原因は?
ムチウチの原因は、
衝突による急激な頸椎の前後、
または左右の動きの強制による、
深部の軟部組織損傷です。
頸椎は非常に可動性の大きい関節の
連結からなるので、
その衝撃により、鞭のような可動域強制力が働き、
頸椎周囲の軟部組織(筋肉・靭帯・関節包・神経など)
を損傷します。
- ムチウチ症状はレントゲンには写らない!
ムチウチで実際損傷を受けるのは、
骨ではないことがほとんどです。
実際に損傷をうけることの多い
筋肉・靭帯・関節包・・・
いずれもレントゲンには写りません。
まれに骨折などを伴うケースもみられますが、
9割以上といっても良いくらい大部分は
レントゲンには写らない軟部組織損傷です。
じゃあ何で?・・・と思われるかも知れませんが、
代わりにMRIやエコーなどで精査した所で、
ムチウチなどの微小損傷も見つけにくいですし、
画像上で異常所見を出すのは、
なかなか困難と思います。
どっちにしても写りにくい症状なので仕方がない
といえば仕方がないのかもしれません。
- めまい・吐き気・シビレの原因は?
事故直後に起こることが多い症状の1つに
「めまい」「吐き気」「シビレ」などがあります。
これらは、一過性のことが多く、事故後の
1~2時間程度で収まることが多いですが、
中には長期に及ぶケースも見られます。
これらの症状の原因は、
自律神経の一過性の乱れからきます。
なかでも特に見落とされがちなのが、「シビレ」です。
事故後の手足のシビレなどというと、頸椎や腰椎
からの神経痛と診断されることがほとんどです。
実際、そういったケースもあるのですが、
牽引治療でいくら牽引しても改善しない・・・
シビレの薬を服用しても全く変わらない・・・
などというケースは、もしかしたら自律神経の
異常からくるものかもしれません。
実際、当院でも事故後のずっと取れなかった
両手足のシビレが自律神経の興奮性を抑えるツボを
鍼で刺激をして軽快したケースもあります。
当院では、こういった症状には鍼灸、
又はスーパーライザーによる星状神経節近傍照射療法を
おススメしています。
- 後遺症を残さないために・・・
後遺症を残さないためには、その症状に適した施術が
きちんとおこなわれている必要があると思います。
簡易的な電気療法やお薬やシップなどでも
軽快治癒に至るケースはもちろん多くあります。
ですが、残念なことに後遺症として悩まれている
方も多くいらっしゃると思います。
交通事故での被害者の方は、自賠責保険により
自由に施術を受ける権利が保障されています。
それは、保険会社などに「ここはダメだ」とか
「ここに行きなさい」などと強制されるものでは
ありません。
事故の患者様は、ある程度の治療期間が
決められています。
その期間にしっかり治療を受けて、大切な
ご自分のお身体に後遺症を残すことのないように、
納得のいく事故治療を選択することをおススメします。