つつみ鍼灸整骨院BLOG

2022.08.01

帯状疱疹について

つつみ鍼灸整骨院の菅野です。

 

前回気候変動やストレスによる自律神経の話をさせていただきました。今回は同じ原因でも身体の免疫力が低下すると出やすい「帯状疱疹」についてご紹介いたします。

 

 

帯状疱疹とは

水ぼうそうと同じ水痘・帯状疱疹ウイルスにより引き起こさせるものです。

子供の時にこのウイルスにかかると水ぼうそうを発症します。治った後もウイルスが体内に潜んでいて、気候変動や過労、ストレスなど免疫力が下がると今まで抑えられていたウイルスが再び活性化して再発症します。ウイルスは神経の流れに沿って神経節から皮膚へ移動し、チクチク・ピリピリなどの痛みを伴い、赤い斑点と水ぶくれが多数帯状に広がります。肋間神経のある胸や背中がよく現れる部位ではありますが、顔、腕、下腹部、脚など身体のどこにでも現れる可能性があります。

日本人の約90%が水痘・帯状疱疹ウイルスを保持しています。50歳以上で発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症していると言われています。

帯状疱疹は早めに病院で行くことが重要です。じっとしていても身体の片側が痛い、ぶつけた等の原因が思い当たらない、最初は発疹が出るまで見た目では分からない状態です。時間がたつと発疹が現れるので発疹が出てきたら、できるだけ早く医師に相談しましょう。治療が遅れたり、治療しなかった場合、合併症・後遺症のリスクがあります。

 

合併症の種類

発熱や頭痛のような全身的な症状も現れるケースもありますが、ウイルスは神経沿って障害を引き起こすので部位によって症状が異なります。

 〇中枢神経

  脳炎頭痛や悪心・嘔吐・痙攣

  脊髄炎下肢の麻痺や膀胱直腸障害

 〇眼部

  角膜炎、ぶどう膜炎、虹彩毛様体炎など目の痛み、違和感、失明の可能性あり

 〇顔面部

  顔面麻痺片側の表情筋麻痺、耳鳴り、めまい、難聴、味覚障害

 

後遺症で一番多いケースは「帯状疱疹後神経痛」です。

皮膚症状が治った後も痛みが残り、ズキズキする、焼けるような感じや締め付ける感覚が持続的に起こります。ウイルスによって神経が傷つけられた結果、神経の過剰な興奮や自発痛、痛みを抑える経路の障害などが発生し、痛覚過敏や通常では痛みとして認識されない接触や圧迫が痛みと捉えてしまう感覚異常を引き起こしてしまいます。

 では、帯状疱疹も合併症・後遺症リスクも下げるにもどうすればいいのかですが、一番の予防方法は免疫力低下させないよう日頃の体調管理が重要です。食事・睡眠・運動・ストレス軽減させるためのリラックスする時間をもうける事など、身近なところからこころがけましょう。

 他にも現在は50歳以上の方を対象に帯状疱疹のワクチン接種もあります。ウイルスに対する免疫力を高めて、帯状疱疹が発症したとしても軽症ですみ、その後の帯状疱疹後神経痛などの後遺症の予防につながります。

 当院でも帯状疱疹や合併症などで来院される方々がいらっしゃいます。全身の治療で、発疹や神経痛部位の患部から、免疫力向上の治療なども行っております。症状によってもアプローチに仕方が多少異なりますので、気になるものがあれば、お気軽にご相談ください。

 最後にご自宅でも出来るセルフケアで、免疫力をあげる効果のあるツボをご紹介します。

 

足三里膝のお皿の下から指4本分。すねのすぐ外側にあるツボ。

胃腸の働きを整え、栄養をしっかり吸収する。

 

 

 

 

合谷人差し指と親指の骨が交差するくぼみにあるツボ。

自律神経を整え、下痢や便秘症状の改善、肩こり解消やストレス軽減にもつながる

 

 

 

 

太衝足の甲で綾指と人差し指の骨が交わるところにあるツボ。

血流や気の巡り改善する効果がある

 

 

 

 

気海おへそから指2本分下にあるツボ。

全身の血流を良くし、身体を温める

 

免疫力は目には見えないものですが、普段私たちの身体を常に守ってくれています。

帯状疱疹のウイルスだけでなく、現在流行中のコロナウイルスなども免疫力アップして対策するのにも有効的ですので、日常生活の管理とセルフケアも無理のない範囲で心がけてみてください。

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