つつみ鍼灸整骨院の根本です。今回のテーマは整骨院でよく見かける「腰痛」について話していきたいと思います。
腰痛を起こす原因としては、筋肉の疲労や姿勢不良、ストレス、組織や骨の変化など様々な原因が考えられます。そこで、どう言った腰痛があるのか、いくつか紹介していきます。
○筋筋膜性腰痛
筋筋膜性腰痛は、腰部の筋肉や筋膜に対して負荷がかかることで筋肉が緊張し動きが制限されることで痛みを生じます。長時間のデスクワークや中腰作業などによる姿勢不良で、慢性的な疲労により筋肉や筋膜にストレスがかかることで痛みが発生するのと、日常生活やスポーツ中の無理な体勢(過伸展・屈曲・回旋など)によって筋肉に過剰な負荷がかかる場合に発生します。
筋筋膜性腰痛の特徴としては、脊柱起立筋や胸腰筋膜に沿った痛みや圧痛、運動痛があり、決まった動作ではなく、何をしても痛みがあるというような症状です。腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの腰痛と違い、神経や骨の異常やシビレなどの神経症状がないのも特徴です。
○椎間関節性腰痛
椎間関節とは、上位の椎骨の下関節突起と、下位の椎骨の上関節突起が対面してできる関節であり、そこに外傷などの衝撃やスポーツや日常生活での繰り返しの負担、加齢などによる椎間関節の変性が原因で、椎間関節に炎症が起こり痛みが生じます。
椎間関節性腰痛の特徴としては、脊椎圧迫で椎間関節部に疼痛、起床時の痛み、腰部伸展により痛みの増強、運動時の痛みの増強などの症状があります。また臀部や下肢にも痛みが生じることもあります。下肢にシビレが生じる少ないですが、変性がひどい場合だと稀に生じることもあります。
○椎間板性腰痛
椎間板とは、上下の椎骨の椎体の間に存在し、椎体を互いに連結してます。脊柱に加わる衝撃に対してクッションの役割を果たします。椎間板は中心部の髄核と、外周の線維輪からなります。髄核は70〜80%の水分を含むゼリー状の組織です。椎間板は、加齢や繰り返しの圧迫力によって内側にある髄核の水分が減っていき、クッション性が低下し硬くなります。この状態で、衝撃を受けると椎間板の外側の線維輪に亀裂が入り、それによって痛みを生じます。進行すると髄核が飛び出してきて、神経を圧迫する腰椎椎間板ヘルニアに移行します。椎間板は1度損傷すると元には戻りません。できるだけ椎間板への負荷を減らすことが重要となります。
鍼灸治療
鍼灸には、自律神経の調整や鎮痛効果、筋肉の緊張緩和、血液循環の改善といった効果が見られます。鍼を刺すことによって、筋肉がほぐれ、筋肉の血流改善もされ腰痛が緩和されます。奥深くの筋肉にまでアプローチが可能なため、痛みの根本の改善が期待できます。鍼には即効性があるのと、次の日とかに痛みが下がる遅延効果も期待できます。
○腎兪(じんゆ)
最も細いウエスト部分の背骨から、指2本分外側。左右1箇所ずつ同じ位置にある。
○大腸兪(だいちょうゆ)
腸骨稜を結んだ線上で、背骨から指2本分外側。
左右1箇所ずつ同じ位置にある。
○腰腿点(ようたいてん)
手の甲側で、第2・3と第4・5中手骨底間の2点に取る
こちらのツボを5~10回気持ちいいくらいで刺激すると良いでしょう。
以上、腰痛のことをお話してきました。腰痛でお困りの方がいましたらお気軽にご相談して下さい。もし、鍼灸に少し抵抗がある方はマッサージも行っておりますので、ご相談下さい。