つつみ鍼灸整骨院の菅野です。
今年の6月も気温の上り下がりが激しく、上手く身体が慣れず、体調も崩しやすい時期になりました。これは自律神経の乱れが起こしているせいでもあります。
今回は自律神経の働きと身体だけではなく気持ちにも影響がどの様に出るのかも、お話させていただきます。
自律神経とは
内臓機能、体温、代謝などを24時間体制で体の機能をコントロールしてくれる神経です。自分の意志とは関係なく自動的に働き、生命活動に必要な機能の調節をします。例えば、心臓や胃腸など内臓は自分の力で意図的に動かしたり、止めたりする事もできませんし、寝ている間も、しっかり動いてくれています。一方、手足などの筋肉や関節は、自分の意志で動かすことが出来る、運動神経によってコントロールされます。
また、自律神経は交感神経と副交感神経に分けられます。
交感神経:身体を活動的にする神経で、交感神経がよく働くと心臓の働きが活発になり、血管が拡張して、血流が増加し、手や足の筋肉など運動するのに必要な場所に血液を行き届けるように作用します。仕事や運動する時などによく働きます。
副交感神経:身体を休ませる神経で、胃腸の機能を高め、消化しやすいように働きかけます。さらに心臓や呼吸などの機能が抑えられて、身体を安静にしようと保とうとします。食事や睡眠の時によく働きます。
この2つの神経を場合によって上手く調整して使い分けることで生命活動を、より円滑にします。
自律神経の乱れとは
外気の寒暖差や内面的ストレスや昼夜逆転などの不規則な生活習慣、自律神経失調症などの疾患、更年期などのホルモンバランスの変化などが原因でバランスよく働いていた自律神経が上手くコントロールができなくなる状況の事を言います。一時的に症状が出る方もいれば、慢性的に症状が出る方もいます。長く出る方は引き起こしやすい疾患が原因の可能性もあります。
自律神経失調症とは
精神的なストレスや過労が引き金となり自律神経が乱れ、心にも身体にも不調があらわれる状態です。
不安や緊張、抑うつなどの心のトラブルにより、吐き気、多汗、全身の倦怠感、頭痛、肩こり、手足のしびれ、動悸、不眠などの症状が出やすいですが、かなり症状の出方は人によって違うのも特徴です。病院などで自律神経失調症なのかチェックシートなどもありますが、不定愁訴の総称として捉えられていることもあります。
日常生活での予防
生活習慣の改善…意識的に休息や睡眠を取ることで、交感神経と副交感神経のバランスを保つ事を意識し、働きすぎや休みっぱなしという極端になりすぎないことに注意しましょう。
栄養バランスの良い食生活…栄養の偏りがない様に心がけ、バナナや豆腐などの大豆食品に含まれる「トリプトファン」や、赤身肉、卵、魚介類に含まれる「ビタミンB12」、ナッツ類やかぼちゃに含まれる「ビタミンE・C」なども積極的取り入れることもオススメです。乳製品や小魚に含まれる「カルシウム」も交感神経を抑制しイライラ軽減にも効果があります。
腸内環境を改善…自律神経と腸内環境は相関関係がある事が分かっているため、先ほどの睡眠や食事だけでなく、起床時コップ1杯の水を飲むと腸に刺激が行きスムーズな便通を促してくれます。
全身を使う運動…運動不足改善も含め、ヨガやストレッチ、ウォーキング、軽い筋トレなど、激しくなく、無理のない範囲で継続できるものを選んでみてください。
血流改善ツボ押し…マッサージも自律神経を整えるのによい方法です。血行促進し、副交感神経の活性化につながります。
〇百会…頭頂部。両耳を結ぶ線と顔の正中線が交わる少しくぼんでいるツボ。頭痛や不眠を和らげる効果があります。
〇手三里…肘を曲げた時にできる腕の外側のしわから指3本分下のツボ。胃腸の働きも自律神経のも整えてくれます。
〇内関…手首のしわから指3本分下のツボ。めまいや胃の不快感、吐き気も和らげてくれます。
〇労宮…拳を握った際の中指と薬指の間あるにツボ。ストレスや胸の痛み、緊張や不安を緩和してくれる効果があります。
目には見えない自律神経の症状は、なかなか原因が分からず、病院に行っても、薬を服用しても治る感覚がないなど、不安になる方も多いと思います。
鍼灸治療は自律神経の整えるには有効的な治療方法の一つである事は、まだまだ知らない方も多い分野だと思いますので、当院では「良導絡」という自律神経を測定する機械もおいていますので、お体の状態やその日の状態なども、測定結果も見ながらお話できるので、気軽にご相談ください。