つつみ鍼灸整骨院BLOG

2022.04.25

起立性調節障害(OD)に有効なのはコレ!

つつみ鍼灸整骨院の院長の松岡です。

今回は『起立性調節障害(OD)』についてです。この病気でお悩みの方は近年少しずつ増えていて、当院を受診する小学生、中学生、高校生は、この病気のことが多いです。この病気のつらいところは、症状のつらさが他の方に伝わりにくいという点でしょうか。単なる『怠け』と捉えられやすいように思います。ある調査によると、不登校の学生の2/3にこの病気の関与があるとのことです。友達や身内にもそのつらさが分かってもらえず、不登校になり、進級や進学にも支障が出てしまい、中には残念なことに、学校を退学しなければならなくなるケースもあると聞きます。未来ある子供の無限の可能性を摘むことのないように、私たち大人はしっかりとこの病気を理解しなくてはいけないと思います。

起立性調節障害の症状は?

・朝だるくて起きることができない

・午後になると元気が出て活動しやすくなる

・めまい

・たちくらみ

・腹痛

・動悸

・頭痛

などの症状がみられます。薬物療法ではあまり効果が認められないケースが多いようです。

起立性調節障害の原因は?

この病気の原因は、『自律神経の乱れと言われています。自律神経は睡眠だけではなく、生殖、排尿排便、発汗、呼吸、心臓の拍動、胃腸の蠕動運動などなどの働きを調節している重要な神経で、その名の通り、自律的に働いている神経です。そもそも基本的に自分の意志と関係なく働いている神経ですので、自分の意志で働きを調整することは出来ません(呼吸は自分の意志も入りますが)睡眠中でも胃腸が働き、呼吸もして、心臓が拍動し、内臓が働き、汗をかくのは、自律神経がしっかり働いているからです。このように多岐に渡る働きをする神経だからこそ、乱れによって様々な不調症状が現れるわけです。

自律神経を整えるにはどうしたら良いのか?

鍼灸がオススメです。

鍼灸の効果は多岐に渡ります。その効果の中に『自律神経が整う効果』があります。鍼灸の自律神経に対する効果はWHO(世界保健機構)にも認められています。また、米国国立衛生研究所、または国立衛生研究所(NIH)は1997年『鍼治療に関する有効性や安全性に関し合意され、補助療法として有用、または包括的患者管理システムに含める可能性がある』としています。

自律神経の働きは前項でお伝えしたとおり内臓などの機能を司るので、鍼灸により皮膚の下にある痛覚受容器、温覚受容器が刺激されることにより、その刺激が脳に伝達されて自律神経系が整い、脳内鎮痛物質(エンケファリン・エンドルフィン・ダイノルフィン等)やセロトニンや女性ホルモン等の分泌を促進、免疫系が活性化、精神安定など様々な効果が期待できます。

起立性調節障害の場合は様々な不調症状が出ますが、繰返しの鍼灸施術により良い効果が得られるケースが多いです。

鍼灸はどうしても身体に鍼を刺すので、注射針と同じく『痛い』『怖い』イメージが強いと思います。ですが実際は注射で刺す『針』と鍼灸で使用する『鍼』の太さには違いがあり、注射針は約0.7~0.9ミリ、鍼灸の『鍼かっこは0.14~0.3ミリ程度です。

 

注射で使用する『針』は、身体の中に液剤を注入するために『針』の中心に穴が開いているために、特にヒアルロン酸などの粘調性のある液剤は太くなり、皮膚表面の痛点を刺激しやすくなります。ですが、鍼灸で使用する『鍼』は先が痛点を刺激しにくいよう加工がしてあり、鍼を刺す際に『鍼管:しんかん』というものを使用するのですが、この『鍼管』を使用することにより、痛覚刺激を抑制し、痛みが出にくくなります。

最後に

思春期の子供はとてもデリケートで、ちょっとした言葉で一生残る心の傷が残ってしまうこともあると思います。この病気はまだまだ認知度が低く、周囲からの理解が得られず苦しみを抱えてしまうことの無いよう、ご両親がしっかり理解し、サポートしてあげてください。私どもの院でも、この病気で悩む方々をサポートする体制は既に整っております。悩まずに是非、お電話ください。

BLOG 患者様の声 Facebook 巻爪治療