こんにちは、つつみ鍼灸整骨院の菅野です。
私は訪問で鍼灸治療を主にさせていただいています。そこでよく聞くお悩みの「むくみ」について、今回お話しさせていただきます。
むくみとは皮膚の下にある皮下組織に余分な水分が溜まる状態のことです。
手足や顔が腫れぼったい、重い・違和感があるなど、みなさんも感じた事がある身近な症状なのではないでしょうか?
人間の身体は約60%が水分で構成されています。その内の3分の2は「細胞内液」という細胞の中に含まれる水分で、残りは「細胞外液」という血液に含まれる水分や細胞と細胞の間を満たしている水分です。これらの水分は、細胞に栄養を送ったり、老廃物を除去する役割をしています。細胞や血管の中を行き来して体内の水分のバランスを保っていてくれています。
しかし、このバランスが崩れて、細胞と細胞の間に水が溜まり、異常に増加した状態を「むくみ」、または「浮腫」と言います。
原因について
一過性のもの(一時的にむくむ血流障害・新陳代謝の低下によるもの)
・長時間同じ体勢でいる
・ストレス、過労、睡眠不足
・塩分の取りすぎ
・運動不足による筋力低下
・アルコールの取りすぎ
・加齢
・過度なダイエット
・冷え
・女性ホルモンの変動…など
※女性は男性より筋肉量が少ないため、心臓に向かって血液を押し戻す働きが弱い傾向があります。そして、生理や妊娠などのホルモン影響でむくみが出やすくなります。
慢性的なもの(数日間むくみ出る疾患によって出るもの)
・心臓、肝臓、腎臓の障害
・低栄養
・甲状腺機能低下症
・リンパ浮腫
・下肢静脈瘤
・アレルギー、膠原病等の自己免疫疾患
・エコノミークラス症候群
・現在服用している薬の副作用…など
実は色んな要因があります!心当たりはありましたでしょうか?ご自身のむくみの場所や程度、期間なども原因のヒントになりますので、よくチェックしてみましょう。
解消法・予防法について
長期間続き異常なむくみが出る場合の疾患が原因の場合は、かかりつけのお医者さんに相談してみましょう。現在たくさんの薬を服用している方も、心配な時は一度お話してみてください。
生活習慣や体質でなりやすい方の場合
・長時間同じ姿勢を取らない
…座る姿勢が多い時は1度立ち、立つ姿勢が多い時は膝の屈伸運動。
・運動
…ストレッチやエクササイズで、筋肉を動かし、体液の停滞を解消。
激しい運動ができない方は足首を回したり、足踏み運動を行ってみましょう。
・入浴
…湯船にしっかり浸かり身体を温め血流促進。入りづらい方は足湯でも効果あり。
・食事
…塩分を控える(過剰摂取は体内の水分と塩分のバランスを崩してしまうため)
カリウムを摂取する(余分な水分を排出してくれる。海藻やフルーツなど)
ビタミンを取る(ビタミンB₁、B²、B₆、肉・魚介類など)
アルコールは取りすぎない(利尿作用による脱水)
過度なダイエットはしない(摂食障害での栄養不足)
・生理前の症状改善
…水分の排出を促すサプリメントや漢方薬など
・体を冷やさない
…クーラーのききすぎた場所では膝かけや上着をかけて調節
・弾性ストッキングやソックスを着用する
…ふくらはぎや足首を圧迫して血液やリンパ液を戻りやすくしてくれる
・体を締め付ける衣服はさける
…きつすぎる下着を着けると血行を妨げる
・マッサージをする
…リンパの流れをよくするため、むくみやすい場所を心臓から遠い部分から近い部分に向かって、関節まわりに流すように行ってみましょう
日常生活で少し意識して取り入れてみてください
ここで私たちもよく使うむくみに効くツボを紹介致します。
水分(すいぶん)
おへそから指1本分上にあるツボ
→全身にむくみが出やすい方はオススメです
三陰交(さんいんこう)
内くるぶしから指4本分上にあるツボ 骨の際にある、押すと痛い場所。
→足のむくみや婦人科系などにも効くツボです
湧泉(ゆうせん)
足裏のつま先から1/3にある、足の指を曲げた時に中央の凹んだ部分にあるツボ
→血行・冷えの改善、疲労回復、不眠にも効果あります。
足三里(あしさんり)
膝下に向かって指4本分下がった、すねの外側にあるツボ
→免疫力を高め、内臓の動きを活発化させ、身体に溜まった老廃物の排出を促してくれる
どこも手の届く場所だと思います。もし足裏の湧泉のツボが触りにくい場合はゴルフボールなどで手を使わずにツボ刺激が行えますので、ぜひやってみてください。
今回は身近なむくみについてお話しましたが、原因や要因もさまざまなので、当院にお越しの際は気軽にご相談ください。歩くのに大変な方は往診もさせていただきます。今回紹介したツボだけでなくお悩みに合わせて施術致します。運動や日常生活の注意点、当院でも取扱っているソックスやサポーターなども説明させていただきます。
皆様にとってより良い日常生活が送れるよう努めてまいります。