帯状疱疹について
つつみ鍼灸整骨院の菅野です。
前回気候変動やストレスによる自律神経の話をさせていただきました。今回は同じ原因でも身体の免疫力が低下すると出やすい「帯状疱疹」についてご紹介いたします。
帯状疱疹とは
水ぼうそうと同じ水痘・帯状疱疹ウイルスにより引き起こさせるものです。
子供の時にこのウイルスにかかると水ぼうそうを発症します。治った後もウイルスが体内に潜んでいて、気候変動や過労、ストレスなど免疫力が下がると今まで抑えられていたウイルスが再び活性化して再発症します。ウイルスは神経の流れに沿って神経節から皮膚へ移動し、チクチク・ピリピリなどの痛みを伴い、赤い斑点と水ぶくれが多数帯状に広がります。肋間神経のある胸や背中がよく現れる部位ではありますが、顔、腕、下腹部、脚など身体のどこにでも現れる可能性があります。
日本人の約90%が水痘・帯状疱疹ウイルスを保持しています。50歳以上で発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症していると言われています。
帯状疱疹は早めに病院で行くことが重要です。じっとしていても身体の片側が痛い、ぶつけた等の原因が思い当たらない、最初は発疹が出るまで見た目では分からない状態です。時間がたつと発疹が現れるので発疹が出てきたら、できるだけ早く医師に相談しましょう。治療が遅れたり、治療しなかった場合、合併症・後遺症のリスクがあります。
合併症の種類
発熱や頭痛のような全身的な症状も現れるケースもありますが、ウイルスは神経沿って障害を引き起こすので部位によって症状が異なります。
〇中枢神経
脳炎…頭痛や悪心・嘔吐・痙攣
脊髄炎…下肢の麻痺や膀胱直腸障害
〇眼部
角膜炎、ぶどう膜炎、虹彩毛様体炎など…目の痛み、違和感、失明の可能性あり
〇顔面部
顔面麻痺…片側の表情筋麻痺、耳鳴り、めまい、難聴、味覚障害
後遺症で一番多いケースは「帯状疱疹後神経痛」です。
皮膚症状が治った後も痛みが残り、ズキズキする、焼けるような感じや締め付ける感覚が持続的に起こります。ウイルスによって神経が傷つけられた結果、神経の過剰な興奮や自発痛、痛みを抑える経路の障害などが発生し、痛覚過敏や通常では痛みとして認識されない接触や圧迫が痛みと捉えてしまう感覚異常を引き起こしてしまいます。
では、帯状疱疹も合併症・後遺症リスクも下げるにもどうすればいいのかですが、一番の予防方法は免疫力低下させないよう日頃の体調管理が重要です。食事・睡眠・運動・ストレス軽減させるためのリラックスする時間をもうける事など、身近なところからこころがけましょう。
他にも現在は50歳以上の方を対象に帯状疱疹のワクチン接種もあります。ウイルスに対する免疫力を高めて、帯状疱疹が発症したとしても軽症ですみ、その後の帯状疱疹後神経痛などの後遺症の予防につながります。
当院でも帯状疱疹や合併症などで来院される方々がいらっしゃいます。全身の治療で、発疹や神経痛部位の患部から、免疫力向上の治療なども行っております。症状によってもアプローチに仕方が多少異なりますので、気になるものがあれば、お気軽にご相談ください。
最後にご自宅でも出来るセルフケアで、免疫力をあげる効果のあるツボをご紹介します。
足三里…膝のお皿の下から指4本分。すねのすぐ外側にあるツボ。
胃腸の働きを整え、栄養をしっかり吸収する。
合谷…人差し指と親指の骨が交差するくぼみにあるツボ。
自律神経を整え、下痢や便秘症状の改善、肩こり解消やストレス軽減にもつながる
太衝…足の甲で綾指と人差し指の骨が交わるところにあるツボ。
血流や気の巡り改善する効果がある
気海…おへそから指2本分下にあるツボ。
全身の血流を良くし、身体を温める
免疫力は目には見えないものですが、普段私たちの身体を常に守ってくれています。
帯状疱疹のウイルスだけでなく、現在流行中のコロナウイルスなども免疫力アップして対策するのにも有効的ですので、日常生活の管理とセルフケアも無理のない範囲で心がけてみてください。
腰痛について
つつみ鍼灸整骨院の根本です。今回のテーマは整骨院でよく見かける「腰痛」について話していきたいと思います。
腰痛を起こす原因としては、筋肉の疲労や姿勢不良、ストレス、組織や骨の変化など様々な原因が考えられます。そこで、どう言った腰痛があるのか、いくつか紹介していきます。
○筋筋膜性腰痛
筋筋膜性腰痛は、腰部の筋肉や筋膜に対して負荷がかかることで筋肉が緊張し動きが制限されることで痛みを生じます。長時間のデスクワークや中腰作業などによる姿勢不良で、慢性的な疲労により筋肉や筋膜にストレスがかかることで痛みが発生するのと、日常生活やスポーツ中の無理な体勢(過伸展・屈曲・回旋など)によって筋肉に過剰な負荷がかかる場合に発生します。
筋筋膜性腰痛の特徴としては、脊柱起立筋や胸腰筋膜に沿った痛みや圧痛、運動痛があり、決まった動作ではなく、何をしても痛みがあるというような症状です。腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの腰痛と違い、神経や骨の異常やシビレなどの神経症状がないのも特徴です。
○椎間関節性腰痛
椎間関節とは、上位の椎骨の下関節突起と、下位の椎骨の上関節突起が対面してできる関節であり、そこに外傷などの衝撃やスポーツや日常生活での繰り返しの負担、加齢などによる椎間関節の変性が原因で、椎間関節に炎症が起こり痛みが生じます。
椎間関節性腰痛の特徴としては、脊椎圧迫で椎間関節部に疼痛、起床時の痛み、腰部伸展により痛みの増強、運動時の痛みの増強などの症状があります。また臀部や下肢にも痛みが生じることもあります。下肢にシビレが生じる少ないですが、変性がひどい場合だと稀に生じることもあります。
○椎間板性腰痛
椎間板とは、上下の椎骨の椎体の間に存在し、椎体を互いに連結してます。脊柱に加わる衝撃に対してクッションの役割を果たします。椎間板は中心部の髄核と、外周の線維輪からなります。髄核は70〜80%の水分を含むゼリー状の組織です。椎間板は、加齢や繰り返しの圧迫力によって内側にある髄核の水分が減っていき、クッション性が低下し硬くなります。この状態で、衝撃を受けると椎間板の外側の線維輪に亀裂が入り、それによって痛みを生じます。進行すると髄核が飛び出してきて、神経を圧迫する腰椎椎間板ヘルニアに移行します。椎間板は1度損傷すると元には戻りません。できるだけ椎間板への負荷を減らすことが重要となります。
鍼灸治療
鍼灸には、自律神経の調整や鎮痛効果、筋肉の緊張緩和、血液循環の改善といった効果が見られます。鍼を刺すことによって、筋肉がほぐれ、筋肉の血流改善もされ腰痛が緩和されます。奥深くの筋肉にまでアプローチが可能なため、痛みの根本の改善が期待できます。鍼には即効性があるのと、次の日とかに痛みが下がる遅延効果も期待できます。
○腎兪(じんゆ)
最も細いウエスト部分の背骨から、指2本分外側。左右1箇所ずつ同じ位置にある。
○大腸兪(だいちょうゆ)
腸骨稜を結んだ線上で、背骨から指2本分外側。
左右1箇所ずつ同じ位置にある。
○腰腿点(ようたいてん)
手の甲側で、第2・3と第4・5中手骨底間の2点に取る
こちらのツボを5~10回気持ちいいくらいで刺激すると良いでしょう。
以上、腰痛のことをお話してきました。腰痛でお困りの方がいましたらお気軽にご相談して下さい。もし、鍼灸に少し抵抗がある方はマッサージも行っておりますので、ご相談下さい。
発毛、脱毛について
こんにちは!!つつみ鍼灸整骨院の飯村です。今回も頭皮及び発毛、脱毛に関する情報をお伝えしていきます。
今回のテーマは発毛部(①バルジ領域、②毛乳頭、③毛母細胞)と、そこに対する施術についてです。
まず①のバルジ領域に関しては最近注目されるようになってきたので、まだ知らない方も多くいらっしゃると思います。
バルジ領域は毛球部分と皮脂腺の間の真皮層に存在していて、そこには毛髪の産生に関わる2つの司令塔の細胞が存在していると言われています。
1:毛包幹細胞:毛髪の産生を促す細胞
2:色素幹細胞:色素「メラノサイト」の産生を促す細胞
この2つの幹細胞が毛球部分に指令を出すことでしっかりとした黒い毛が産生されていきます。 脱毛をする場合このバルジ領域にアプローチすることで毛髪を産生する指令を減らすことができると言われています。
次に②毛乳頭に関しては毛の発生や成長の根源となる部で毛細血管から栄養分を取り込んで毛母細胞に届ける働きをしています。
最後に③毛母細胞に関してはバルジ領域からの指令を受け、かつ毛乳頭からの栄養供給を受けて細胞分裂を繰り返すことで毛に成長していきます。
従来の脱毛はこの毛乳頭、毛母細胞にアプローチをして毛自体を破壊することをしていたそうです。
~施術方法~
施術方法については当院で行なうヒト幹細胞培養液を使ったREIZ(ライツ)施術の紹介をします。
REIZとは「鍼を使わない美容鍼」と言われていて専用のニードルレスインジェクターを使ってヒト幹細胞培養液を高圧ジェットエアーでお顔または頭皮に打ち込んでいく施術を言います。
ヒト幹細胞培養液とはヒト幹細胞を培養する際に染み出ている上澄み液のことで、ヒト幹細胞培養液にもヒト幹細胞からの有効成分が染み出ていると言われているのでジェットエアーで打ち込むことで肌や頭皮に浸透して線維芽細胞や毛母細胞など細胞レベルに働き、お肌や頭皮の若返り、リフトアップ、ハリのキープ、ターンオーバーの正常化、発毛育毛促進が期待できます。
また、客観的視点を持って施術を行なうために当院ではマイクロスコープを用いた頭皮の状態チェック、正面像、側面像、頭頂部の写真撮影を行ないどのくらい変化が出ているのか1~3か月に1度確認しながらの施術となるので継続した効果が分かりやすいのが特徴です。
実際の写真はこちら👇
①マイクロスコープで毛根部の状態(毛根部のつまり、皮脂、血色など)を観察・確認します。
②簡易的に頭皮を洗浄後、マッサージ機で頭皮の血行を改善させます。
②ヒト幹細胞培養液を注射器に入れ、インジェクターにセットします。
③注射器にセットしたヒト幹細胞培養液をREIZのジェットエアーで頭皮に噴出し、真皮層に培養液を導入します(痛みはありません)
東北では2台、福島県では当院のみ取り扱いの機器となっております。
ただいま¥6600にてお試しをやっております(首都圏地域では単回4~5万円の施術です)
興味がある方はお問合せ下さい。
自律神経の変動と心身の影響について
つつみ鍼灸整骨院の菅野です。
今年の6月も気温の上り下がりが激しく、上手く身体が慣れず、体調も崩しやすい時期になりました。これは自律神経の乱れが起こしているせいでもあります。
今回は自律神経の働きと身体だけではなく気持ちにも影響がどの様に出るのかも、お話させていただきます。
自律神経とは
内臓機能、体温、代謝などを24時間体制で体の機能をコントロールしてくれる神経です。自分の意志とは関係なく自動的に働き、生命活動に必要な機能の調節をします。例えば、心臓や胃腸など内臓は自分の力で意図的に動かしたり、止めたりする事もできませんし、寝ている間も、しっかり動いてくれています。一方、手足などの筋肉や関節は、自分の意志で動かすことが出来る、運動神経によってコントロールされます。
また、自律神経は交感神経と副交感神経に分けられます。
交感神経:身体を活動的にする神経で、交感神経がよく働くと心臓の働きが活発になり、血管が拡張して、血流が増加し、手や足の筋肉など運動するのに必要な場所に血液を行き届けるように作用します。仕事や運動する時などによく働きます。
副交感神経:身体を休ませる神経で、胃腸の機能を高め、消化しやすいように働きかけます。さらに心臓や呼吸などの機能が抑えられて、身体を安静にしようと保とうとします。食事や睡眠の時によく働きます。
この2つの神経を場合によって上手く調整して使い分けることで生命活動を、より円滑にします。
自律神経の乱れとは
外気の寒暖差や内面的ストレスや昼夜逆転などの不規則な生活習慣、自律神経失調症などの疾患、更年期などのホルモンバランスの変化などが原因でバランスよく働いていた自律神経が上手くコントロールができなくなる状況の事を言います。一時的に症状が出る方もいれば、慢性的に症状が出る方もいます。長く出る方は引き起こしやすい疾患が原因の可能性もあります。
自律神経失調症とは
精神的なストレスや過労が引き金となり自律神経が乱れ、心にも身体にも不調があらわれる状態です。
不安や緊張、抑うつなどの心のトラブルにより、吐き気、多汗、全身の倦怠感、頭痛、肩こり、手足のしびれ、動悸、不眠などの症状が出やすいですが、かなり症状の出方は人によって違うのも特徴です。病院などで自律神経失調症なのかチェックシートなどもありますが、不定愁訴の総称として捉えられていることもあります。
日常生活での予防
生活習慣の改善…意識的に休息や睡眠を取ることで、交感神経と副交感神経のバランスを保つ事を意識し、働きすぎや休みっぱなしという極端になりすぎないことに注意しましょう。
栄養バランスの良い食生活…栄養の偏りがない様に心がけ、バナナや豆腐などの大豆食品に含まれる「トリプトファン」や、赤身肉、卵、魚介類に含まれる「ビタミンB12」、ナッツ類やかぼちゃに含まれる「ビタミンE・C」なども積極的取り入れることもオススメです。乳製品や小魚に含まれる「カルシウム」も交感神経を抑制しイライラ軽減にも効果があります。
腸内環境を改善…自律神経と腸内環境は相関関係がある事が分かっているため、先ほどの睡眠や食事だけでなく、起床時コップ1杯の水を飲むと腸に刺激が行きスムーズな便通を促してくれます。
全身を使う運動…運動不足改善も含め、ヨガやストレッチ、ウォーキング、軽い筋トレなど、激しくなく、無理のない範囲で継続できるものを選んでみてください。
血流改善ツボ押し…マッサージも自律神経を整えるのによい方法です。血行促進し、副交感神経の活性化につながります。
〇百会…頭頂部。両耳を結ぶ線と顔の正中線が交わる少しくぼんでいるツボ。頭痛や不眠を和らげる効果があります。
〇手三里…肘を曲げた時にできる腕の外側のしわから指3本分下のツボ。胃腸の働きも自律神経のも整えてくれます。
〇内関…手首のしわから指3本分下のツボ。めまいや胃の不快感、吐き気も和らげてくれます。
〇労宮…拳を握った際の中指と薬指の間あるにツボ。ストレスや胸の痛み、緊張や不安を緩和してくれる効果があります。
目には見えない自律神経の症状は、なかなか原因が分からず、病院に行っても、薬を服用しても治る感覚がないなど、不安になる方も多いと思います。
鍼灸治療は自律神経の整えるには有効的な治療方法の一つである事は、まだまだ知らない方も多い分野だと思いますので、当院では「良導絡」という自律神経を測定する機械もおいていますので、お体の状態やその日の状態なども、測定結果も見ながらお話できるので、気軽にご相談ください。
育毛、脱毛、抜け毛の原因(毛周期の乱れについて)
こんにちは!つつみ鍼灸整骨院の飯村です。
最近の診療の中で、ヘアトラブルを抱えている方が意外と多いと感じます。今回はそのヘアトラブルのお悩みに対して知っておくべき情報をお伝えしていければと思います。
~はじめに~
ヘアトラブルを考える上での基本情報として毛周期があります。「毛周期とはなにか?」「抜けてしまう、もしくはなかなか伸びてこないのはなぜか」が今回のブログを通して分かってきたら幸いです。それではお話していきます。
毛周期とは「成長期1(初期)→成長期2(後期)→退行期→休止期」の4段階サイクルを繰り返して、毛の生え変わる周期のことを言います。特別に外的な刺激を加えていないにもかかわらず髪の毛や眉毛、まつげなどが生理的に抜けてしまうのは成長期が終わり退行期、休止期のプロセスを歩んでいるからです。毛周期は毛1本1本がそれぞれ異なっていて約2~6年をかけて1サイクルすると言われています。
ではここから毛周期の3段階を詳しくお話していきます。
①~成長期~
成長期は文字のごとく髪が成長する段階です。毛母細胞という髪の成長に関わる細胞が分裂、活動することで髪がどんどん伸びてきます。この毛母細胞は生理的再生を繰り返す細胞として知られていて活動が活発です。成長期の髪は全体の85%~90%と言われていて、期間として2~6年かけて成長していきます。1日当たり0.3mm~0.4mm成長し、1年間で約15㎝伸びるとされています。
②~退行期~
退行期は髪の成長が遅くなってきて完全に止まる前の段階です。約2~3週の期間となると言われていて毛母細胞と毛乳頭細胞が離れていき伝達や栄養の供給が弱まり成長が遅くなります。髪全体の1%が該当すると言われています。
③~休止期~
休止期は髪の成長が完全に止まった段階です。約2~3か月続くとされていて毛乳頭細胞の伝達や栄養の供給が止まるとされています。髪全体の10~20%が該当すると言われています。そして発生の時期がやってくると新しい毛が生えてきてそれと同時に古い毛が押し出されるようにして自然に抜けていきます。
~次に~
毛周期の乱れの原因についてお話します。
いくつか原因がありますがここでは3つ挙げていきます。
①~血流不足~
血流不足は細胞への酸素、栄養の供給を低下させます。自律神経の交感神経が関わっており、交感神経優位で血管が収縮するので低下します。ストレス処理、喫煙、カフェインの摂り過ぎなどに気を付けましょう。
②~栄養不足~
髪の毛の生成には主にタンパク質が関わります。またタンパク質を効率よく吸収するのにビタミンやミネラル炭水化物が必要になります。まずはバランスの良い食事を心がけると同時に厚生労働省基準の1日に必要なタンパク質量である体重×1グラムを意識してタンパク質摂取をすることが望ましいです。
③~睡眠不足~
睡眠不足は髪の生成に必要な成長ホルモンの分泌に関わります。良質な睡眠は成長ホルモン分泌を促進します。22時~2時の間に最大の分泌が行なわれるので意識的に睡眠を取れることが望ましいです。
有効なツボ
ストレス処理及び血流に対して有効なツボをご紹介します。押しすぎないように注意して心地よいくらいで1日数回行ないましょう
①神門
リラックスのツボ。手首の小指側 しわの最も内側
②湧泉
リラックス&全身血流促進のツボ。足の裏 指を曲げた際の窪み
③百会
頭部血流増加&美髪のツボ。頭のテッペン 両耳を折りたたみ、先端からの延長線上
④太渓
全身血流増加のツボ。内くるぶしとアキレス腱の間
~最後に~
毛周期、乱れの原因、対策についていかがだったでしょうか?今回紹介した原因、対策は1部になりますので様々な方法の中からご自身に合う方法を見つけられて今後のプラスにしていただけたら幸いです。
当院では鍼灸施術やヒト幹細胞培養液を使った発毛&美髪、抜け毛予防及び脱毛対策を行なっております。
ご不明な点は電話でもご相談を受けますので気軽にご相談ください。
少しでも発毛、脱毛、美髪にお悩みの方の力になれますように!!
最後まで閲覧いただきありがとうございます!!
変形性股関節症の症状緩和に有効な方法はコレ!
つつみ鍼灸整骨院の院長の松岡です。今回は変形性股関節症についてです。
変形性股関節症は近年お悩みの方も多く、日常生活での歩行・階段昇降などでの痛みや関節が固くなり可動域の制限が起こりやすい、難治性の疾患です。大腿骨の骨頭を覆う関節軟骨が摩耗し、骨頭の変形が起こります。進行性の病変で、日頃からのメンテナンスが重要になってきます。
変形性股関節症の原因は?
先天性股関節脱臼の既往のある方がとても多いです。先天性股関節脱臼は近年は減少している疾患ですが、出生時の約2%に見られるともいわれています。先天性股関節脱臼の既往がある方は、臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)といって、大腿骨の骨頭の受け皿である骨盤の臼蓋が小さくなってしまっていることが多いです。大腿骨頭は寛骨臼が覆っていますから、臼蓋が小さくなれば、当然大腿骨頭への荷重負担が大きくなります。通常歩行であっても、股関節には体重の3から4倍の負荷が股関節にかかると言われていますから、変形のある場合は尚更です。
この図は通常の股関節ですが、赤丸で囲った部分が臼蓋の屋根です。この屋根の「でっぱり」の部分が臼蓋形成不全の方は小さくなります(図は正常な股関節です)骨頭を大きく臼蓋全体で包むのか、骨頭を小さい臼蓋で包むのか。当然ですが、大きく臼蓋を包む方が大腿骨頭への負担は減少し、小さければ骨頭への負担は大きくなり、変形の加速・痛みの原因になるわけです。
症状緩和に有効な方法は?
①体重を落とす
まず、あなたが太っているのであれば、体重を減らすのは絶対条件です。股関節は上半身の重心を左右に分散させる働きがあり、そのスプリングの役目を果たしているのが、股関節周囲の筋肉です。ですので、体重を減らし、上半身の重みを軽減させることで股関節にかかる負荷は当然軽減します。また、股関節の筋肉の柔軟性は重要です。変形性股関節症の方の、股関節は拘縮といって関節が固まっていたり、筋肉自体が固く柔軟性がないことが多くあります。先ほど説明した通り、股関節は加重関節であり、上半身の重みを分散させる働きがありますから、関節をとりまいている筋肉や関節包が固く柔軟性が低下していると、股関節のスプリング機能がそもそも低下するので変形が加速し、痛みは当然強くなります。
②手術
変形が軽度であれば当然その必要はありませんが、変形性股関節症は進行性の病変ですので経過観察は必ず必要です。手術方法は変形の程度・年齢を考慮し選択されます。低侵襲の寛骨臼回転骨切り術(CPO)は従来の寛骨臼回転骨切り術(RAO)よりも身体的侵襲が少なく、比較的初期の変形性股関節症の手術に行われます。人工骨頭の置換術(BHA)は関節の変形が高度である場合に選択されます。ご自分がどのステージの変形なのか、把握しておくことは非常に重要です。もしあなたが股関節の痛みがあるのであれば、年に1回程度は整形外科の受診をし、股関節の変形の程度を把握しておくことをオススメします。
③サポーター
股関節のサポーターを利用し、股関節の負担を軽減させることは、非常に有効と思います。ですが、あくまで長距離歩行をする時や階段を多く登る時などの股関節の負担が強いられる時や痛みが強い時などに限局して利用し、常時着用は、なるべく避けた方が良いです(骨頭の変形程度・痛みの程度にもよりますが)なぜならば、サポーターは骨盤周囲の筋肉や関節をサポートするので、当然筋肉・関節の負担は軽減しますが、楽をしているので骨盤帯の筋力の低下につながるためです。あとは当然ですが、サポーターをしたからといって変形した股関節が治ることはありません。
※一般的に股関節のサポーターは販売されていないので、下のリンクに当院の楽天ショップの股関節サポーターのリンクを貼り付けておきます。
https://item.rakuten.co.jp/global-linx/compass1522453176/?s-id=rk_shop_pc_rnkInShop
③鍼灸
鍼灸は股関節の痛みの軽減、股関節の可動域改善に有効です。変形性股関節症の方は、先ほども説明の通り関節の拘縮などにより、関節の可動域が減少していることが多いので、臀部、股関節周囲の筋肉を緩めることによって、股関節のスプリング機能が改善し、日常生活動作での制限は軽減します。もしあなたが『手術をなるべく避けたい』と思っているのであれば、鍼灸は強くオススメ致します。
変形性股関節症で悩む方が少しでも痛み・症状が緩和しますように。お悩みの方は迷わずご相談くださいね。
飛蚊症について
つつみ鍼灸整骨院の菅野です。
大型連休も終り、またいつもの生活が始まりましたね。皆さんいかがお過ごしでしょうか?5月半ばですが気温差も毎日安定せず、身体もなんだかいつもと違うこころに症状が出やすいタイミングです。今回は少し稀なような、意外となった事がある人も多い「飛蚊症」についてお話させていただきます。
飛蚊症とは
視界に小さな虫やゴミの様な浮遊物や黒い点が見えたりする症状の事です。視線を動かしても一緒に移動して来る様に感じ、まばたきや目をこすっても消えず、明るい所や白いものに見えやすいです。浮遊物の数や大きさ、形は様々あります。
飛蚊症の原因
生理的飛蚊症…眼球は硝子体というゲル状の物質で満たされています。この硝子体が年齢を重ねると委縮し、その影が黒く小さな虫やゴミの様に見えるのが原因です。老化現象の一つですが、若い人でも強度の近視の方はなる事があります。(生まれつきで目の構造上なりやすい方もいます。)
病的飛蚊症…網膜裂孔や網膜剥離、糖尿病・高血圧・外傷などによる硝子体出血、アレルギー・ウイルス・細菌などで炎症反応によるぶどう膜炎など、病気から飛蚊症の症状が出る場合もあります。
生理的飛蚊症は誰にでも起こる可能性がありますが、多くの場合は心配なく、大がかりな治療自体も必要ありません。ですが、飛蚊症が起こる頻度が多い、浮遊物や点が増えた・大きくなったなど、変化があれば病的なものの可能性も考えられますので、一度眼科さんへ行く事をオススメいたします。もしも病的飛蚊症であれば、失明につながる疾患もありますので、注意が必要です。(網膜裂孔・網膜剥離を放置した場合など)
飛蚊症と診断された上で、病的な要因が見当たらない場合、多くは経過観察となります。しかし日常生活付き合っていくものだとしても煩わしいいと感じる事が多いと思います。飛蚊症は老化や目のダメージによる細胞の酸化からくるため、酸化防止のための抗酸化作用に優れている食べ物や血流が良くなるようなセルフケアも大切な事です。
目に良いとされる食品
ビタミンA…網膜に届いた光を映像に変換する経過で多く必要になります。
ドライアイの予防にも効果的です。にんじん、さつまいもなど
ビタミンC…抗酸化作用があり乱れた生活習慣で引き起こされるダメージから
目も身体も守ってくれます。オレンジやトマトなど
ビタミンE…同じく強い抗酸化作用があります。アーモンドやひまわりの種など
ルテインとゼアキサンチン…紫外線から目を守り、網膜の中央部の黄斑を保護してくれます。ほうれん草、卵など
オメガ3脂肪酸…加齢黄斑変性リスクを低下や涙腺の機能改善の効果があります。まぐろ、しゃけ、いわしなど
亜鉛…網膜の健康を保ちます。牡蠣や赤身の肉、多くの豆類など
現在はルテインやオメガ3脂肪酸などが含まれたサプリメントも多く販売されています。食事でなかなか取り入れられない場合は手軽に摂取できます。
日常生活の注意
食事以外にも目を休める時間を意図的に作ることも大事です。
パソコンやスマートフォン、ゲーム機器など仕事や学校以外にも就寝するギリギリまで、ずっと見ている方も少なくありません。一定時間見たら目のためにも休息をとりましょう。
簡単にできる眼精疲労回復ためのセルフケア
濡らしたタオルを軽く絞り、レンジで少し温めて、蒸しタオルを準備し目の周りを温めたり、頸・肩・頭・目の周りマッサージをすることで、血流改善をはかりましょう。
効果的なツボ
風池…首の後ろの髪の生え際、首筋のやや外側のくぼみにあるツボ。眼精疲労だけでなく頭痛や肩こりにも効果があります。
攅竹…眉頭のすぐ下にある骨のくぼみにあるツボ。目の症状全体に効きます。
太陽…眉の外側と目じりの間の少し後ろのくぼみにあるツボ。眼精疲労に効果的でめまいにもききます。
睛明…目頭の内側のやや上方にあるくぼんでいるツボ。目をすっきりさせ明るく見えるようにしてくれます。
マッサージやツボ押しも良いですが、鍼灸治療を行うともっと効果的です。
当院でも目の疲れだけでなく、飛蚊症、眼圧が高い、目の周りの痙攣など様々な悩みで来院させる方がいらっしゃいます。
病院に行こうか迷っている方や不安を抱えている方も、お気軽にご相談ください。
上顆炎について
つつみ鍼灸整骨院の根本です。
今回のテーマは最近よく見かける肘の疾患「上顆炎」についてお話したいと思います。
日常生活や仕事をしてる中で「あれ、肘が痛い!?」って思う事はありませんか?
その様に訴えて来院される患者さんは少なくありません。
上顆炎ってどこの事?
まず、上腕骨の下端で外側と内側に突出した所を外側上顆、内側上顆と言います。そこは体表から触れることも出来ます。その外側上顆には前腕の伸筋群が、内側上顆には前腕の屈筋群が付着しており、その付着部の炎症が上顆炎です。
外側上顆炎(テニス肘)
中年以降によく見られ、テニス愛好家に生じやすいのでテニス肘と言われていますが、テニスをしない人でも、手をよく使う作業の人にも肘の外側に痛みが出るよく見られます。主に短橈側手根伸筋の起始部が肘の外側で障害されて生じると考えられます。
外側上顆炎は手関節の伸筋の起始部で変性をおこしたり、前腕浅層伸筋群付着部である外側上顆部の微小断裂、骨膜の炎症を起こしている状態です。
[症状]
手関節の背屈時に肘から前腕の疼痛や外側上顆付近の圧痛、熱感がある場合もあります。日常生活では、タオルを絞る動作や回内位で物を持ち上げる動作などの伸筋群が緊張する動作時に痛みが生じます。
内側上顆炎(ゴルフ肘)
テニス肘が肘の外側に痛みが生じるのに対して、ゴルフ肘は肘の内側に痛みが生じるのが特徴です。ゴルフをしている人に多く見られ、ゴルフで無理なスイングを続けたり、ダブったりするなど過度な負荷がかかり続ける事で炎症を起こし痛みが生じます。中年以降に多く、加齢による筋力の低下や柔軟性の衰えなどでも発症します。
[症状]
手関節を掌則に曲げる動作で肘から前腕内側に疼痛や内側上顆付近の圧痛を生じるのが特徴です。肘の屈曲動作や手関節を捻ったり、手を強く握ったりした時などにも痛みが生じます。
[治療]
治療としては患部の安静が原則です。
日常生活において上肢は必ず使用します。重いものを持つのを避けるなど意識をし、上肢の使用を制限して治療を行うようになります。疼痛が軽減すれば再発防止のために、ストレッチや筋力増強訓練を行っていくようになります。
ストレッチの方法
上顆炎になった時、又は予防のためのストレッチをご紹介します!
外側上顆炎の場合
痛みのある方の腕を前に伸ばし、しっかりと肘も伸ばします。
もう片方の手で手の甲を持ち、手のひら側に引きストレッチしましょう。
*指先を少し外側に向けてやるやり方もあります。
内側上顆炎の場合
外側上顆炎とは違い手のひらを上にして、しっかりと肘を伸ばします。
もう片方の手で手のひらを持ち、手の甲側に引きストレッチしましょう。
*指先を内側に少し向けるやり方もあります。
このストレッチを15秒程度2~3セット、持続的に伸ばすことをお風呂上がりや運動後などに行うと良いでしょう。
*お風呂上がりは、体が温まり、血流が促されており、筋肉が伸びやすいです。
*運動後は、筋肉が緊張状態にあり、硬くなっています。運動後の疲労を残さないように、ストレッチでゆっくりと筋肉を伸ばすようにしましょう。
ポイント…ストレッチをする際は、呼吸を止めず、しっかりと伸ばす筋肉を意識して行うことが大切です。
以上、上顆炎の事について話してきました。
上肢は、仕事や家事で毎日の様に使います。使わないで日常生活を送ることは困難です。なので安静が難しく、なかなか症状が取れないこともあります。この様な症状にお悩みの方たちのサポートをしていきたいと思いますので、何かありましたらお気軽にご相談ください。
思春期ニキビ・大人ニキビの原因とセルフケア
こんにちは!つつみ鍼灸整骨院の飯村です。コロナ渦でマスク生活が続き、肌トラブルを抱えている人が多いと感じます。今回はお悩みの方が多い「ニキビ」について投稿していきます。
ニキビは主に10代から30代の比較的若い世代で悩む方が多く10代では「思春期ニキビ」20歳を過ぎてくると「大人ニキビ」などと呼ばれて悩みどころが変わってきます。
~「思春期ニキビ」~
オイリー肌の人に多いと言われ特に「額」にできることが多いです。遺伝的要素が強く家系的にオイリー肌だったりニキビ体質であったりすることが多いと言われています。甘いものの食べ過ぎや夜更かしなどの習慣で悪化することもありますので注意が必要です。髪の毛が接触して悪化することもありますのでオープンにして接触しないようにすることがおススメです。さらにスキンケアで余分な皮脂をカットしていくことも必要になります。
~「大人ニキビ」~
乾燥肌、オイリー肌の両方でできる可能性があり、今までニキビがなかった方でもできてくる事があります。特に「アゴ周り」にできることが多いと言われ、ストレスや不規則な生活などの影響があると言われています。ホルモンバランスの乱れや生理周期に乱れを起こして発生する可能性があります。スキンケアはもちろん大切ですがインナーケアを大切にする必要性があります。
ここまでニキビの種類に関して話を進めてきましたが一般的にニキビが出来上がっていく流れを理解した方が予防しやすいと思いますのでお伝えしていきます。なお下記①~➄に関しては適切なケアで進行を止めることができます。
①角質の肥厚
毛穴の出口付近の角質が異常に厚くなり毛穴の出口を塞いでしまうと皮脂が詰まってしまいます。
↓
②面疱(コメド)
毛穴に皮脂が詰まった状態です。開放面疱と閉鎖面疱が存在します。
開放面疱(オープンコメド):毛穴の出口が多少開いているものです。
閉鎖面疱:(クローズドコメド):毛穴の出口が閉じているもの。オープンよりも炎症が起こりやすいと言われています。
↓
③炎症反応
皮脂を栄養源としてアクネ菌が異常に繁殖し炎症が起こります。これが一般的に言われる「赤ニキビ」です。
↓
④炎症の進行
炎症が進行すると膿ができます。(炎症性ニキビ)毛穴の中でのアクネ菌と白血球の戦いがあります。戦い後は死骸となりそれが膿として残ります。膿は自然吸収されるので待つか医療機関にて排膿すると良い経過をたどります。
↓
➄陥没(クレーター)になる
炎症が収まり跡が残ることがあります。残るかどうかは個人差があります。炎症が強いと跡が残る可能性も高いので炎症を強めないような工夫が必要です。
ニキビの進行具合を知った上で進行を防ぐにはどうしたら良いかを考えた時におススメのツボをご紹介します!あくまで皮膚科治療、鍼灸施術を受けたうえでのセルフケアとしてお使いください。
①合谷(ごうこく)(手の親指と人差し指の間ツボ)
頭部顔面の病に対してはこの合谷が有効とされています。刺激をすることで頭部顔面部の血流量が上がることが研究されており、サーモグラフィーでの血流増加が見られております。また、胃腸系の循環にも関りがあり腸ケアとしても活用できます。(胃腸と肌の関係に関しては次回以降説明していきます)
②攅竹(さんちく)(まゆがしらの付近で鈍く感じるところ)
こちらは三叉神経(顔面を上中下の3つに分けてつかさどる神経)の第1枝が通るツボです。第1枝は額周りを支配していますのでおでこに症状がある際にはこちらを刺激するのがおススメです。
③夾承漿(きょうしょうしょう)(口角を下方に下がったところで指が止まる付近鈍く感じるところ)
こちらは三叉神経の第3枝が通るツボです。第3枝はアゴ周りを支配していますのでアゴ周囲の症状がある際にはこちらを刺激するのがおススメです。
※その部分にニキビがある際にはつぶさないようにして注意が必要です。
~最後に~
今回紹介したケア方法はニキビケアのほんの一部に過ぎません。ニキビケアには食事、睡眠などの生活習慣の見直しや日々のスキンケア、飲み薬や塗り薬、ピーリングや光治療などの治療法など様々な方法があります。
今回紹介できなかった部分に関しては次回以降に紹介できたらと考えております。ご不明な点は電話でもご相談を受けますので気軽にご相談ください。少しでもニキビにお悩みの方の力になれますように!!
最後まで閲覧いただきありがとうございます
起立性調節障害(OD)に有効なのはコレ!
つつみ鍼灸整骨院の院長の松岡です。
今回は『起立性調節障害(OD)』についてです。この病気でお悩みの方は近年少しずつ増えていて、当院を受診する小学生、中学生、高校生は、この病気のことが多いです。この病気のつらいところは、症状のつらさが他の方に伝わりにくいという点でしょうか。単なる『怠け』と捉えられやすいように思います。ある調査によると、不登校の学生の2/3にこの病気の関与があるとのことです。友達や身内にもそのつらさが分かってもらえず、不登校になり、進級や進学にも支障が出てしまい、中には残念なことに、学校を退学しなければならなくなるケースもあると聞きます。未来ある子供の無限の可能性を摘むことのないように、私たち大人はしっかりとこの病気を理解しなくてはいけないと思います。
起立性調節障害の症状は?
・朝だるくて起きることができない
・午後になると元気が出て活動しやすくなる
・めまい
・たちくらみ
・腹痛
・動悸
・頭痛
などの症状がみられます。薬物療法ではあまり効果が認められないケースが多いようです。
起立性調節障害の原因は?
この病気の原因は、『自律神経の乱れ』と言われています。自律神経は睡眠だけではなく、生殖、排尿排便、発汗、呼吸、心臓の拍動、胃腸の蠕動運動などなどの働きを調節している重要な神経で、その名の通り、自律的に働いている神経です。そもそも基本的に自分の意志と関係なく働いている神経ですので、自分の意志で働きを調整することは出来ません(呼吸は自分の意志も入りますが)睡眠中でも胃腸が働き、呼吸もして、心臓が拍動し、内臓が働き、汗をかくのは、自律神経がしっかり働いているからです。このように多岐に渡る働きをする神経だからこそ、乱れによって様々な不調症状が現れるわけです。
自律神経を整えるにはどうしたら良いのか?
鍼灸がオススメです。
鍼灸の効果は多岐に渡ります。その効果の中に『自律神経が整う効果』があります。鍼灸の自律神経に対する効果はWHO(世界保健機構)にも認められています。また、米国国立衛生研究所、または国立衛生研究所(NIH)は1997年『鍼治療に関する有効性や安全性に関し合意され、補助療法として有用、または包括的患者管理システムに含める可能性がある』としています。
自律神経の働きは前項でお伝えしたとおり内臓などの機能を司るので、鍼灸により皮膚の下にある痛覚受容器、温覚受容器が刺激されることにより、その刺激が脳に伝達されて自律神経系が整い、脳内鎮痛物質(エンケファリン・エンドルフィン・ダイノルフィン等)やセロトニンや女性ホルモン等の分泌を促進、免疫系が活性化、精神安定など様々な効果が期待できます。
起立性調節障害の場合は様々な不調症状が出ますが、繰返しの鍼灸施術により良い効果が得られるケースが多いです。
鍼灸はどうしても身体に鍼を刺すので、注射針と同じく『痛い』『怖い』イメージが強いと思います。ですが実際は注射で刺す『針』と鍼灸で使用する『鍼』の太さには違いがあり、注射針は約0.7~0.9ミリ、鍼灸の『鍼かっこは0.14~0.3ミリ程度です。
注射で使用する『針』は、身体の中に液剤を注入するために『針』の中心に穴が開いているために、特にヒアルロン酸などの粘調性のある液剤は太くなり、皮膚表面の痛点を刺激しやすくなります。ですが、鍼灸で使用する『鍼』は先が痛点を刺激しにくいよう加工がしてあり、鍼を刺す際に『鍼管:しんかん』というものを使用するのですが、この『鍼管』を使用することにより、痛覚刺激を抑制し、痛みが出にくくなります。
最後に
思春期の子供はとてもデリケートで、ちょっとした言葉で一生残る心の傷が残ってしまうこともあると思います。この病気はまだまだ認知度が低く、周囲からの理解が得られず苦しみを抱えてしまうことの無いよう、ご両親がしっかり理解し、サポートしてあげてください。私どもの院でも、この病気で悩む方々をサポートする体制は既に整っております。悩まずに是非、お電話ください。